由来 江戸時代、津軽の農民たちは麻の着物しか着ることが許されなかった。 津軽の厳しく長い冬を少しでも快適にやり過ごすため、保温と補強のため 、麻布に木綿の糸で刺し子を施すようになり、やがて「津軽こぎん刺し」が生み出された。 縦の織り目に対して一・三・五・七、、、と奇数目を数えて刺す技法で弘前を中心に発展した。
(弘前こぎん研究所著)
古作こぎんには、危険な山仕事に向かう夫の安全を守るモドコ(図案)や子の安全や健やかな成長を願うモドコなどが見られ、一目一目に家族を思う気持ちが伝わってくるようです
現代ではそれをパターンとして
いろいろな色で刺して装飾の意味合いで用いられていますが、先人の思いを感じながら日々制作しています
パッと見ではプリントされた布のように見えるかもしれませんが、一目一目刺しています
写真を拡大してご覧になってみてください
こぎんを刺す布について…
現在では国産の麻原料が年々少なく、生産者さんも減っていると聞いています
私が使用している布は、古来の麻布に近くなるように作られたもので、こぎん刺し以外には使われていないと思われるので、人々が麻布のみ許されて使用されていた日々を思うと、とても不思議な感じがします
布制作の業者さんと販売者さんが試行錯誤して商品として完成させてくださっている布を使って何かを作成することに、ありがたさを感じつつ、そういった技術が残っていけるようにたくさんの方にこぎん刺しを知っていただきたいと思いながら、細々と作成を続けたいと思っています
次の世代にも残っていける伝統手芸でありますように
ゆめみるこぎん館の石田さん、三つ豆さん、津軽工房者さんのお話を聞き、弘前を訪れて感じたことをまとめてみました