お客様各位、
日頃より弊社製品をご愛用いただき、誠にありがとうございます。このたび、弊社では新たに植物タンニン鞣し革を使用したバッグの販売を開始いたしました。古くから愛され続ける植物タンニン鞣し革の魅力を余すところなくお伝えし、新作バッグのご紹介をさせていただきます。
植物タンニン鞣し革の魅力
植物タンニン鞣し革とは、自然の植物の樹皮などから採取されるタンニンを主成分とする鞣剤を使用した鞣し製法で作られた革です。この鞣し製法は、最も古いものであり、歴史は古代エジプト時代まで遡ります。植物タンニンは多くの植物の樹皮・木質部・葉・根・果実に含まれており、その中でも最も一般的に使用されるのは、南米を中心に生育するケブラチョの木から採取されたタンニンです。ケブラチョのタンニンは赤みがかった色をしており、鞣しに使用することで革の色に温かみのあるトーンをもたらします。このようにして、植物タンニン鞣し革は耐久性に優れ、可逆性や成型性に優れた革へと変化します。
歴史に裏付けられた技術
植物タンニンを用いた鞣しの歴史は、紀元前600年頃の先史時代にまで遡ります。本格的に鞣しにタンニンが使われ始めたのは約200年前のイギリスで、当時はオーク材のタンニンが使用されていました。しかし、オーク材のタンニンは濃度が低いため、鞣しには時間がかかり、生産効率が悪いという問題がありました。その後、研究者たちは理想的なタンニンを求めて世界中を回り、様々な植物に含まれるタンニンを発見しました。その中でも栗から採取したタンニンは、革を丈夫にする特性があるため、靴の底革などに使用されています。
現代でも植物タンニン鞣しは、数か月という長い時間をかけて皮を濃度の薄いタンニン液から濃いタンニン液へと浸していく基本的な製法が採用されています。効率的な鞣しのために巨大なドラムに革と鞣剤を入れて鞣す方法が主流となっていますが、時間と手間をかけて作られることには変わりありません。
植物タンニン鞣し革の特徴
植物タンニン鞣し革は、天然の革本来の風合いを楽しむことができます。クロム鞣し革に比べて数倍の時間をかけて鞣されるため、非常に効率の悪い製法ではありますが、その分、他の鞣し革では味わえない魅力があります。その特徴の一つがエイジングです。植物タンニン鞣し革は使い込むほどに色艶が美しく変化し、その劇的な変化は他の鞣し革には見られない大きな特徴です。また、植物タンニン鞣し革は鞣剤の革のたんぱく質を結合させる優れた効能により、耐久性が高く、長く使用していただけます。
環境にやさしいエコ素材
植物タンニン鞣し革は、自然界の植物から採取したタンニンを使用して鞣されるため、燃焼廃棄しても有害物質を排出することはありません。さらに、土中に埋めた場合には、組織分解が進んで再び土に還るという特性を持っています。植物タンニン鞣し革は環境に優しいエコ素材としても知られており、現代において再び注目を集めています。
新作バッグのご紹介
今回ご紹介する新作バッグは、植物タンニン鞣し革の魅力を最大限に活かしたデザインとなっております。自然の風合いを大切にしたシンプルで上品なデザインは、どんなスタイルにもマッチします。また、使い込むほどに美しく変化するエイジングを楽しみながら、長くご愛用いただける一品です。高い耐久性と環境への配慮を両立したこのバッグは、まさに現代のニーズにぴったりのアイテムです。
ぜひ、この機会に植物タンニン鞣し革を使用した新作バッグの魅力を手に取ってお確かめください。
皆様のご来店を心よりお待ち申し上げております。