ちびきりんのお花の話 第10回 スイセン

ちびきりんのお花の話 第10回 スイセン

公開
今回はスイセンのお話です。  日本の冬を代表する花の一つですね。新年が近づく頃に咲きはじめ、暖かくなって桜が咲く頃まで、町のあちこちの花壇を彩ってくれます。 純白の花に爽やかな香りが冬の空気によく似合います。3枚の花弁と3枚の苞片。そのシャープなかたちは雪の結晶を思わせ、「雪中花」の別名もあります❄️✨  中国の故事で「仙人の天にあるを天仙、水にあるを水仙」という話があって、水辺を好むこの花の名前になったそうです。日本の水仙はかなり古い時期(明確な資料が無い)に中国から渡来したものと思われます。そういうものを「史前帰化植物」と呼びます。  種類はとても豊富で原種が30種以上、園芸品種は1万種を越えるそうです。 よく見かけるのは山吹色の副花冠(花の中心部分のアレ)がアヒルのクチバシを連想させる房咲きの「日本水仙」だと思います(アイキャッチの画像がそうですね)。他に、副花冠が小さく白い「ペーパーホワイト」や淡い黄色の「グランドモナーク」、「八重咲き水仙」などを、うちの近所でよく見かけます。冬の、ともすれば殺風景な街並み。曲がり角で、不意に咲いているスイセンを見かけると、本当に嬉しくなってしまいます😊  春に咲くラッパスイセンも可愛らしくて良いですよね。副花冠にフリルがついていたり、「ティタティタ」など小さなラッパスイセンも人気です。  スイセンの話で有名なのが、ギリシャ神話、ナルシスの話でしょう。  言葉が不便な心優しいニンフ、エコーの愛に気づくことなく、自分の姿ばかり気にしているナルシス。泉の水に映った自分の美しさに見惚れている間に、ナルシスは神の罰で死んでしまいます。ナルシスの死体が消え去ると、泉のほとりに植物が生え、水面を覗き込むように白い花が咲きました。スイセンの学名の"narcissus"はこの故事に由来します。自分のことばかり考えず、他者からの愛情を大切にしましょうという教訓ですね。 …スイセン好きとしては、ちょっと不本意なお話ですけどね〜😓  日本には越前水仙のお話があります。平安末期、今の福井市 下岬地区での事。ある兄弟が「せん」という娘に二人揃って恋をした。2人の想いは募り、兄弟はついに決闘することに。それを悲しんだ「せん」は岩から海へ身を投げて死んでしまいます。村人たちは「せん」を哀れと思い、身を投げた海を眺める越前海岸の斜面に水仙を植えて弔いました。今では海岸の斜面を覆うほど増えて、冬には真っ白な花を一面に咲かせているそうです。現地には、兄弟が決闘をした場所や「せん」が身投げした岩があるそうです。 …うーん、悲しいお話😢  陽の東西を問わずスイセンのイメージはもの悲しげです。俯いて咲く姿が、儚げな雰囲気を感じさせるのでしょうね。  ちびきりんの世界で描くスイセンは、楽しそうに咲くスイセンにしたいです。冬晴れの清々しい空気の中、活き活きとしたスイセンの姿を描きたいと思います😊 そうそう、スイセンの英語名は"daffodil"には「希望」「再生」「新しいはじまり」という意味があるそうです。新年や春のはじまりを告げるスイセンに、ピッタリだと思います🥰🌸🌼🌹🌷✨ https://minne.com/items/44737152

レターの感想をリアクションで伝えよう!

作品を見る