布や糸が少ない時代に、布を長く使用するためにはじめられた刺し子。
現代では効率化された大量生産や機械化のおかげで、布も糸もすぐに手に入り、丈夫な服もたくさんあります。
そんな中、ひと針ひと針手縫いでおこなう刺し子は、とても時間がかかります。
効率を考えたら、とっても非効率。
それでも、刺し子には手作業でつくられるぬくもりや、機械では再現できない繊細さがあります。
現代にも伝わる伝統模様は、願いがこめられたものだったり、身近な自然をかたどったものだったり、日本らしさがぎゅっとつまっています。
暮らしの中で伝わってきた刺し子は、宝石のような華やかさはありませんが、慌ただしい毎日の生活をちょっと豊かにしてくれます。
たくさんお作りすることはできませんが、ひとつひとつ丁寧にお作りしています。
手にとってくださった方の暮らしが、ちょっとでも豊かになりますように。楽しくなりますように。