今まで40年以上蒔絵を描いて来ました。一般商品から高級美術品まで、沢山の漆器にかかわって来ました。
私は人と人が出会い、初めて生活を始める時の、初めての漆器に選んでもらえるような蒔絵を描くことを目標に制作してきました。そして生活の節目節目にも選んでもらえる漆器になりたいと思っています。お手頃な価格で普段使いが出来る漆器、それでいて手作りを感じられる漆器、愛着を感じられる漆器を作りたいと考えています。
近年、かわいいをテーマに蒔絵や人形を作っています。人はかわいいと言われたり、かわいいと言ったり、かわいい物を持っていたりすると「かわいい」が集まって来ます。「かわいい」はひとつの幸せの形で幸せの証しでもあると思います。そして「かわいい」は年齢に関係なく誰にでも与え、与えられ、感じることが出来る感覚だと思います。
「かわいい」があふれる生活、そんな日本が続くように、これからもかわいいをテーマに作品を作り、たくさんの人達に見て頂きたいと考えています。