スツール（ボタン）

背もたれの有るイスは色々なデザインがあります。 しかしスツールの場合は構造がシンプルで有るが故にあまり多様なデザインがありません。 そこで当舎ではスツールが持つ単純な形を逆に生かす為に、出来得る限り余分な部分を削ぎ落としシンプルでスマートなデザインにしました。 座面は用に足るギリギリの３０㎝Φとし、小振りにました。 ここで１㎝、２㎝大きいとボテッとした感じで、野暮ったい感じになります。 板厚も３.５㎝有りますが端部から船底形にゆるやかに削り込んで厚みを感じない様にしてあります。更に座面に表情を与える為に洋服のボタンをモチーフにし、ボタンホールにあたる４ヶ所の穴をブラックウオルナットで、更に穴と穴を繋ぐ糸の部分を十文字に掘った溝にブラウンのヌメ革を埋め込む事で表現しました。 脚の形も大切です。 脚も座面に合わせ、元から末まで細身に削り更にシンプルにする為に、通常よくある脚と脚を繋ぐ貫も省きました。 そして脚の強度を保持する為に3.5センチの厚い座板に地獄ホゾという工法で丸ホゾでしっかりと打ち込んで固定してあります。 大きさは 座面：３０㎝Φ 高さ：４２㎝ 幅　：２７㎝ 幅　：３７㎝（対角線） 材料：ブナ、ウオルナット、牛ヌメ革（１㎝幅） ワックス仕上げ 仕上げは材料の白さを生かす為に敢えてワックス仕上げを選択しました。 スツール（ボタン）は置き場所も選びませんから、ご家庭の居室、廊下や玄関等はもちろん、ブティックや美容室などのお店のインテリヤ等にも使えるアイテムだと思います。