白貂を抱く白貂

白貂を抱くとき、白貂もまた抱かれているのだ。こう名言を残したのは、かの有名なマメダーイ・フキィだっただろうか。 ツヤツヤの被毛のオコジョの女の子。クリスマスプレゼントにもらったオコジョのぬいぐるみをしっかと抱きしめている。 背景との対比で、少女のつややかな白い被毛が一層際立って、大切に大切に育てられた、育ちの良さがうかがえる。 白貂とは、真っ白な冬毛に生え変わったオコジョのこと。 夏は茶色の被毛で全く別の生き物のよう。イギリス英語では冬毛のオコジョ=ermine 夏毛のオコジョ=stoat と呼び方まで変わってしまう。国王のマントに白貂の被毛がふんだんに使われていたことから、冬毛のオコジョが特別な存在であったことが所以だろう。 フェルトシートにカラー羊毛を刺しつけて作製しました。 白貂の少女はシルク混羊毛を使用しており、ツヤツヤ質感です。胸に抱いた白貂のぬいぐるみはアルパカ毛を使用し、あたたかみのある質感です。 見た人が「ねぇねぇこれ見てよ！」と誰かに言いたくなるような、 会話のきっかけになったらいいなと思い、みんなが知っている名画を題材とした作品です。