ずっと待ってるわ

ずいぶんと湿っぽい初夏に、あなたは忽然とこの地上から消えてしまった。 はじめから何もなかったかのように、本当に、突然に。 わたしは守りたかっただけなの。ポーチに毎春咲く小ぶりなスノーフレークも、私の中に宿る小さな宝も、やわらかく繊細な指に不釣り合いな逞しい背中も。ぜんぶ、ぜんぶ。 わたし全てを失ったけれど、待っているわ、ずっと。 眠れない深夜につくった作品です。 真夜中は暗く寂しいですが、その孤独は誰にも冒されることなく確実に時間を共にしてくれます。 深く沈む気持ちに光が差し込む日なんてきっともう来ない、そう諦め掛けた時にじんわりと朝陽はのぼります。 そして「ほら、なんてことなかったでしょ」と言わんばかりに視界が明るんでいくのです。 月に隠れる雲間。 差し込む月光と朝露。 それらをイメージしてできた一品です。◯ ピアス金具: チタン ピアスキャッチ: 樹脂 重さ: 8g 長さ: 約7.2cm