1940年代 ARABIA アラビア マイセラ（Maisera）ソースボート 北欧ヴィンテージ フィンランド製

フィンランドを代表する陶器メーカーARABIAで1940年代に製造されたソースボートです。ソースボートとは底部の皿と本体の船が一体成型されたソース用のプレートです。受け皿は分離しない作りとなっています。ドレッシングやグレイビーソースなどをまとめてかける際に食卓に用意する器で、文字通り側面には船の絵が描かれています。 底部のバックスタンプはARABIAで1932年から1949年にかけて使用されたロゴです。煙突のマークとトンネルキルンという巨大な移動式窯が描かれているのが特徴です。スタンプ下に書かれたSUOMIとはフィンランド語での国名表記となります。ARABIAのロゴはその後、煙突の先端部だけを描いたスタンプに変更されました。現在王冠ロゴと呼ばれているスタンプはもともとこの煙突の先の部分から来ています。 シリーズ名のMaisemaはフィンランド語で「風景」の意味です。マイセラは青、赤、茶、グレーなどのカラーバリエーションがある銅板転写で着色された器です。銅版転写とはシルクスクリーン印刷の一種で、パターンデザインを施した銅版にコバルトを原料としたインクを乗せ、転写紙を無地の陶器にブラシで刷り付けて定着させ、薄い透明の釉薬を塗り重ねて再焼成する、という工程を重ねるものです。転写の力加減で色の濃淡やムラなどの個体差が生じます。均一でムラのない転写紙の貼り付けに比べると濃淡差に個性や味わいが生まれ、職人の腕前も如実に現れます。 マイセラは1936年から1975年までロングラン生産されたシリーズです。バックスタンプから1949年までに製造されたものであることが分かります。 ■詳細 メーカー：ARABIA / アラビア シリーズ：Maisera / マイセラ 年代：1936〜1949年 生産国：フィンランド コンディション： 底部の高台部に茶色見られる茶色い色は汚れではなく下地の陶土の露出となります。高台部には釉薬が定着しにくいためこのような表情となります。本体そのものはデッドストック品に近いコンディションで、割れ欠けがないオリジナルのコンディションをとどめたものです。