明石姫君《源氏物語シリーズ・衣配り》バレッタ（大）

2023年ももうすぐ終わりです。 今年も源氏物語の「歳末の衣配り」場面をモチーフに加賀ゆびぬきを作って、大きめバレッタに加工しました。 源氏物語の「歳末の衣配り」は、光源氏が住む邸である六条院に住まわせてお世話をしている7人の女性たちに年始に着るための衣装を選ぶという場面です。 7人のうちの2人目、明石姫君に配られた衣装は、 　　桜の細長につややかなる掻取そへては姫君のごりゃうなり 　　（桜の色の細長につややかな明るい色の掻練を取り添えたものは明石姫君のお着物です） 細長は若い女性の着る衣装です。掻練（かいねり）は赤系という説と生成色という説とがあるので、赤と生成色をアクセントにすこし入れています。 光源氏と明石の方の娘である明石姫君ですが、将来入内するために紫上が養育します。 明石の方とのつながりを同じ緑色を使うことで表現してみました。 網代模様の応用で、開き刺しとくぐり指しという技法を使っています。 同じ柄のポニーフックもあります。 +++++++++++++++++++ 《百人一首シリーズ》を100首分作り終えて、次のテーマとして、リクエストも多く、わたしの好きな古典の中でも王道の『源氏物語』の人物をモチーフにした作品を作っていこうと思いました。 54帖という長い物語、登場人物は500人を超えると言われますが、その中でも主に光源氏と関わりのあった女君を中心に作りたいと思っています。 古典文学は、現代、それほど身近な存在ではありませんが、源氏物語は日本では知らない人がいないくらい有名な物語。 それぞれ思い入れのあるキャラクターやエピソードも多いと思います。 王朝絵巻のようにカラフルでうつくしい加賀ゆびぬきアクセサリーをひとつひとつ丁寧に作っていきたいです。 +++++++++++++++++++ 加賀の工芸品、加賀ゆびぬきをアレンジしたものです。 加賀ゆびぬきはその名の通りお裁縫に使うゆびぬきとして作られてきたものです。 なので、普通は指輪くらいのサイズなのですが、るまんとではそれをアレンジゆびぬきとして大きくつくってアクセサリーに加工しています。 表面は布を貼ったように見えますが、ひと針ひと針、絹の手縫い糸でかがって模様を作ってる、刺繍の一種です。 模様面は絹糸のすべすべつやつやとした質感です。 絹なので高級感がありますが、ぜひ日常のカジュアルな場面に取り入れてください。おしゃれ度をワンランクアップさせてくれます。 模様面は絹糸でできているため、濡れ・汚れに弱くなっています。 濡れた時はこすらず水分を拭きとって乾かしてください。