どうして作り続けるのか。
どうして作り続けていられるのか。
頻繁に考えています。
最初は「自分の特技を活かした仕事をしたい」
それが一番強かった。
でも、その考えだけじゃここまで続けて来れなかった。
私は、両親も祖父母も早くに亡くしています。
してあげれたことも、一緒に作れた思い出も
ほんのわずかです。
ですが、してもらったことは不思議と記憶に残っているのです。
父はDIYが得意で
小さな庭にはブランコやすべり台などの遊具が溢れ
ベットに寝てみたいと言うと押入れを改造してしまったり。
母は、洋裁学校で学んだ技術を活かして服や、浴衣を縫ってくれた。
編み物も得意で、靴下、手袋、マフラー、ポシェットと
頼めば何でも作ってくれた。
そういう記憶は
「喜んでくれるなら、笑顔を見れるなら、何でもしてあげたい」
という「想い」として、私に身についた。
お客様から
「merendaのブローチを付けたら明るい気持ちになる」
「落ち込んでた友達にプレゼントしたら笑顔になってくれた」
「離れて暮らす母にお土産にしたい」
「子供のブローチデビューに選びました」
「プレゼントした相手が喜んでくれたから、私も幸せな気持ちになった」
など、たくさんの嬉しいお話を聞いたり、メッセージをいただく度に
私がものづくりを続ける理由が
「自分の特技を活かした仕事をしたい」から
「誰かが笑ってくれるから作りたい」に変わったのでした。
大げさかもしれませんが、私が皆様にブローチや雑貨を送り出す時の想いは
親が子に対して「元気でいてね」「いつも笑顔でいてくれたら嬉しいよ」と
ご飯を作ったり、荷物を送ったりする時の想いと似ていると思っています。
そして、その「想い」が通じた時に
皆様からメッセージになって舞い戻る。
苦労も多いけど、こんな素晴らしい経験をさせて頂けることが、しあわせです。
さて、2020年はコロナ禍で、皆が大変で、気持ちが沈むことが多かったと思います。
私もいろいろとありました。
プライベートでは変わらず厳しい試練の連続です。
ものづくりの仕事も、念願のヴォーグ学園での講師を断念したり
イベント出店も半分以下になりました。
なんだか落ち着かなかったり、気持ちが明るくなれずに
毎年同時に制作していたフェイクフード雑貨も全く作れなかったり。
ただ、変わらず陶土ブローチを作っていれたこと
皆様にお届けできたことはホッとしております。
それは決して当たり前の事ではなく。
いつも変わらずmerendaを支えてくださる皆様のおかげです。
応援してくださる皆様に、心より感謝申し上げます。
今年も一年間、本当にありがとうございました。
2021年も、皆さまに喜んでいただける作品作りを続けていきます。
どうぞ良いお年をお迎えください。
たとえ大きな良いことが起きなくても
皆様が、穏やかな毎日を過ごせるよう
心よりお祈り申し上げます。
最後までお読み頂き本当にありがとうございました。