私のガラス作品は、板ガラスを窯(電気炉)で焼成、溶解する「ガラスフュージングの技法」でつくっています。
それぞれの特徴と、私の制作工程を簡単にご紹介しますね。
ガラスは焼成温度で溶け具合が違うので、そこもデザインに活かしています。
思い通りの完成形になるまで、焼成温度を変えて何度も試作を繰り返したり、予期せぬ偶然からインスピレーションを得たり、ワクワク、ドキドキの繰り返しで新作が誕生します。
《ガラスフュージングの工程》
1,デザインを起こす
つくりたい作品の完成形をイラストに起こす⇒パーツごとに実寸で型紙をつくる
2,ガラスのカット
型紙通りに板ガラスをカットする
3,窯入れ
カットしたパーツ同士を完全に溶かして融合させるときは780度~800度で焼成。
パーツのカタチをある程度保ちたいときは730度~750度で焼成。
という風に完成形を想像して焼成温度を調整する。
焼成時間は3時間以上。
4、窯出し
焼成後、1日かけて冷却して窯出し、洗浄。
さらにパーツをを組んだり、型に置いたりするなどして焼成、冷却、洗浄を繰り返す。
5、仕上げ
バリ取りして洗浄。
溶解したガラスは縁に丸みをおびて、そこに集まった光がとても綺麗で温かみさえ感じます。
眺めていると別の世界に入っていきそうな、そんな不思議でロマンティックな気持ちになります。
《ガラスの絵付けの工程》
1、図案をおこす
図案は候補をたくさん描く。
図案が決まったら紙にアクリル絵具で練習する。
2、絵付け
ガラス用絵具でガラスに本描きする。
半日から1日乾かす。
3、窯入れ
焼成温度は580度~600度。
1日かけて冷却。
4、仕上げ
窯出しして洗浄。
いかがだったでしょうか。
長くなってしまいましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。
季節ごとの新作も考案中なので、時折ギャラリーを覗いていただけたら嬉しいです。