金属アレルギーについて

近年、金属アレルギーが広く知られるようになり、気にされる方も多くいらっしゃいます。 「金属アレルギー」の原因や、予防法など書かせていただきます。 【始めに、重要なお願い】 金属アレルギーについては仕事柄、常に気にかけ情報収集をしておりますが、アレルギーの専門家ではありませんので、記載内容の真偽については読み手の皆様がご判断ください。 また、記事の途中まで読んでやめず、最後までお読みいただけましたら幸いです。 ■金属アレルギーとは 金属アレルギーとは、金属が汗や皮脂によって溶け出し、イオン化した金属が体に入ることが積み重なりおこります。 人によって許容量が違っており、アレルギーになりやすい人、そうでない人がいます。 ただ、花粉症のように多くの人がかかるアレルギーではありません。 本当に金属アレルギーの方はあまり多くはいません（詳しくは後述します、最後までお読みください）。 ■金属アレルギーの主な原因は【ニッケル】 金属アレルギーの原因の多くは「ニッケル」です。 ニッケルは、真鍮などの合金やシルバー（銀）製品のコーティング（メッキ）の際に、下地材として使われています。 ニッケル以外にアレルギーを起こしやすいのは「コバルト」「クロム」ですが、ニッケルほど一般的ではなく、触れる機会は少ない金属です。 それ以外の金属でもアレルギーが絶対に起きないわけではありませんが、危険性はニッケルに比べるとはるかに低いです。 ■特にハイリスクな【ニッケル×ピアス】の組み合わせ 金属アレルギーの原因として特にハイリスクなのが【ニッケル×ピアス】の組み合わせです。 リングやイヤリング、ネックレスはアレルギーの発症リスクは低いです。 なぜかというと、金属アレルギーは汗などで溶け出した金属が体に入ることで起きますが、リングやネックレスの場合、皮膚の表皮に阻まれ、金属は体の中に入りにくい状態です。 でもピアスは体に穴をあけてそこに金属を通します。ピアス穴をあけた部分の傷口はふさがりますが、皮膚は他の箇所に比べて薄く弱いです。 そのため、溶け出した金属への防御力が弱く、ピアスは他のアイテムにくらべ、金属アレルギーに対してハイリスクといえるのです。 ■金属アレルギーではなく汗かぶれかも 金属アレルギーの方はそんなに多くないと先ほど書きました。 なぜか、というと、装飾品を着けていてかぶれたからといって必ずしも【金属アレルギーとは限らない】ということです。 アクセサリーを着けているときにかゆみを感じるというのは、誰しも1度や2度は経験があると思います。 そのほとんどの場合は「汗かぶれ」の状態です。いわゆる「あせも」です。 夏場にリングやネックレスをつけているとそこに汗が溜まり、かぶれてしまうということは誰にでも起こります。 ハイネックの服を着ているとき、人によっては首回りにかゆみを感じることがあると思いますが、それと同じことです。 金属アレルギーは、金属が接触した部分に赤いぶつぶつや皮膚の腫れ、水疱ができます。 一度金属アレルギーを発症すれば、症状は治まってもアレルギーは治りません。 原因の金属が触れると【触れるたび】【いつでも】【何度でも】その状態になります。 「1度かぶれたけど、次に着けたときは平気だった」という場合はおそらく金属アレルギーではありません。 金属アレルギーに注意することは大切ですが、金属アレルギー自体は誰しもがかかるアレルギーではありませんので、過剰な心配は必要ありません。 ■金属アレルギーの予防 金属アレルギーへの過度な心配は必要ありませんが、予防を心がけることは大切です。 真鍮やシルバー素材などコーティング（メッキ/KGP）がされているアクセサリーを選ぶとき、特にピアスは「ニッケルフリー」対応のものを選ぶことをおすすめします。 ステンレスやチタン素材はコーティングがかかっていないことが多く、コーティングがあるものより安全です。 リングやネックレスは、そこまで心配する必要はありませんが、「ニッケルフリー」のほうがより安心です。 また、金属が汗によって溶け出すのを防ぐため、汗をたくさんかくような暑い日、スポーツの際などは、アクセサリーの使用を控えるなど、使い方を工夫することでアレルギーのリスクを減らすことができます。 ■alpha Virのアクセサリーについて alpha Virでは、ピアス金具はコーティングなしのチタン、またはニッケルフリーの金具を使用しています。 リングは「K18のみのコーティング」または「ロジウムのみのコーティング」で、ニッケルの下地材を使わずにかけています。 ニッケルの下地材を使わないとメッキのつきが悪くなるのですが、下地を使わなくてもしっかりメッキがかかるコーティング方法を利用しています。 イヤリング、パーツ類については、金属アレルギーへのリスクは低いと思われるため未対応ですが、今後対応できそうな状況が整えば切り替えていきたいと思います。 ＊　＊　＊ 金属アレルギーについてのお伝えは以上です。 ここまでお読みくださりありがとうございます。 下記、個人的に気になることを書きました。よかったらお読みください。 ■その他 金属アレルギーについて調べていると、「ホワイトゴールドは金属アレルギーハイリスク」とするネット記事をたびたび見かけます。 これは間違った情報です。 ホワイトゴールドでアレルギーの可能性がないわけではありませんが、ニッケルのようにアレルギーになりやすい金属ではありません。 多分、はるか昔、ジュエリーにもニッケルを用いていた時代の話だと思われますが、現在、ジュエリーでニッケルを使うことはありません。 またホワイトゴールド（K18）で使う割り金は「銀」と「銅」、いずれもアレルギーのリスクの低い金属です。そもそもイエローゴールド（K18）に使われている割り金も同じ「銀」と「銅」。比率が違うだけです。 なぜイエローゴールドは大丈夫で、ホワイトゴールドが金属アレルギーになりやすいという情報が流布しているのかよくわかりません。 間違ったネット上の記事は、よく読むとほとんどが同じ文面なので、元の記事があり、金属について詳しくない方がそれをコピー＆ペーストして使い回していると思われます。 間違った情報を見る度にモヤモヤするので、ここに書かせていただきました。 最後までお読みくださりありがとうございます。