Jardinet(ジャルディネ)の真鍮リング

Jardinet(ジャルディネ)の真鍮リング

今回はJardinet(ジャルディネ)の真鍮リングについてのお話をしようと思います。 実はこのリング、ちょっと特殊なデザインなんです。 「え、何が?」と思ってしまうほどシンプルなソリテールリング(一粒石のリング)ですが、通常〔あるはずのものが無い〕デザインなのです。 その無いものとはズバリ〔石座〕です。 石座とはその名前の通り石が座る所です。通常リングの腕の間に石座を挟み込むように設置します。 そして石座にロウ付けされている爪で石を留めます。 石座があることにより石が安定して、爪を軽く倒すだけで石を留めることができるのです。 ですが、Jardinetでは石座の無い爪のみのデザインを採用しています。 これは、実は技術的にはとても難しい石留め方法なのです。職人さんによっては断られることも…(-_-;) 特にJardinetでは最少で0.7mmの爪(石のサイズによって爪の太さを変えています)を採用しているので、曲がる曲がる!! ちょっと力を加えるとすぐにグニャリと曲がります。 それを丁寧に、一本ずつ、少しずつ少しずつ倒していくのです。とても緊張の一瞬です。 そして、このデザインは真鍮ならでは。 なぜなら合金である真鍮は、銀や金に比べて硬いので細い爪だけで石を支える事ができるからです。 このデザインをシルバーで作ろうとしたら、爪の太さを1mmから1.2mmぐらいにまで太くしなければなりません。 そうすると、爪が太くなる分、石が見えなくなりデザイン的にあんまり可愛くない…(T_T) 真鍮は身につけていると肌が黒ずんだりするので敬遠する方もいるかと思いますが、このデザインだけは真鍮でなければ!!

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ジュエリーデザイナー

jardinet by emi tonegawa
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