/ 素材
モチーフの制作には
綿糸や化学繊維の混紡糸を主に使用しています.
デザインによっては
ガラスビーズやウッドビーズなど
その他素材を織り交ぜることもあります.
表現したいものを形にするために、
糸の素材や太さを変えて試したり
糸と異素材の組合せを考えたりと
柔軟な試みを繰り返しながら制作を続けています.
/ 技法
ニャンドゥティという
パラグアイの伝統的な刺繍レースの
技法を用いて作品を制作しています.
ニャンドゥティの技法は、
糸で布に縫ったモチーフに
糊を塗って固めてから
布を取り除きます.
制作過程では刺繍のように布に縫いますが
最終的には布は残らずに 糸のみとなるため、
モチーフがとても軽い仕上がりになるのも
特徴の一つです。
縫い方はも独特で、
土台となる糸を布に縫い留めてから
その上に模様となる糸を掛けていったり
模様部分は
機織りのように土台糸をすくう「織りかがり」と
結び目を作って進む「結びかがり」という方法で
針を進めていったりと、
一般的な刺繍とは異なります.
ニャンドゥティには
伝統的な模様もありますが
いとまとふ の作品では
その技法のみを取り入れ、
オリジナルのデザインで
モチーフを制作しています.
土台の形、糸の色、縫い方 を
様々に組み合わせることで、
多様なデザインのモチーフを
制作することができます.
/ デザイン
心地良く ユニークなもの を
作りたいと思っています.
「可愛い」「格好良い」
といった枠にとらわれず
素敵に感じたり
心惹かれたり、
「なんか良いな」
という心地良さを求めて
形や色など決めています.
手仕事から生まれる
温もりや柔らかな空気感も
心地良さの一つと捉え、
一針一針丁寧に縫うことも
大切にしています.
ユニークなもの というのは、
「これは何だろう?」と
心に引っかかって
魅力的に目に留まるような
それでいて
奇を衒(てら)ったり
飾り立てたりもせず
感覚的にすっと受け入れられるような
面白みのあるもの
味わいのあるものを目指しています.
また、作品を手に取る人・見る人が
モチーフから自由な発想を生む
余白のようなものも作りたいので
具体的なカタチというより
抽象的なモチーフをデザインしています.
糸という柔軟な素材 と
ニャンドゥティという自由度の高い技法、
これらを上手く利用したデザインによって
いとまとふ ならではの多様な作品、
唯一無二の手仕事を目指しています.