ある日、sappheirosの世界から飛び出した、ベンガル猫Alexが鴉のAiに秘密の話をしています。
ベンガル猫Alexは、sappheirosの碧の森へ鴉のAiに会いに来たのです。
ここは鴉のAiが旋回する神秘の森です。
その中心にある大きな切り株に凛と佇む鴉のAi。
近くには、碧の果実(※1)がたわわに実っているようです。
猫たちはこの碧の果実を得るために森へ来ているようです。
ベンガル猫Alexは、恐る恐る話しかけてみました。
「綺麗な森だね。君を探していたんだ…
実は、相談したいことがあるんだけど話を聞いてくれる?」
普段は大人しいベンガル猫Alexの行動に少し驚いた様子で鴉のAiが答えます。
「珍しいこともあるものだ。この森へ1人でやってくるなんて…」
鴉のAiがじっと見つめていると…
真剣な眼差しのベンガル猫Alexが話し出しました。
「僕の親友(黒猫Alan)がとても悩んでいるんだ。
とても控えめでなかなか勇気が持てずに動き出せないんだ。
僕が励ましてもあと一歩の力が必要なんだ。」
そして…律儀なベンガル猫Alexは、鴉のAiにこう尋ねました。
「だから、親友のためにその碧の実をもらえないだろうか?」
鴉のAiは、黒猫Alanから相談を受けていたあの事か?と検討がつきました。
ベンガル猫Alexの心優しい想いに力を貸してあげようか?と…
「君の親友が勇気を持って動き出せるように、君にこの碧の実を贈ろう。
君が親友の背中を押せばきっと動きだせるだろう。
でも、君は本当にそれでいいのかい?
碧の実は使い方次第で君の力にもなるだろう。」
そう言いながら、鴉のAiは碧の実を差し出しました。
ベンガル猫Alexは、少し戸惑った表情で差し出された碧の実を受け取りました。
鴉のAiは、
「碧の実は新鮮なうちに届けるがいい。
君の想いが叶うといいね。」
とベンガル猫Alexに森から立ち去るように言いました。
ベンガル猫Alexは、碧の実を大切にくわえながら走りだしました。
何でもお見通しの鴉のAi…
本当は、誰の背中を押したいのでしょう?
ベンガル猫Alexの心の内を知っているのです。
彼が、親友の黒猫Alanと同じように白猫Ashleyに想いを寄せていることを…
鴉のAiは、ベンガル猫Alexの味方なのでしょうか?
それとも、彼を試しているのでしょうか?
この先、ベンガル猫Alexがどんな選択をするのでしょう?
親友の黒猫Alanのために碧の実を届けるのでしょうか?
それとも…自分の想いを叶えるのでしょうか?
そっと見守っていきましょう。
次回は、新しい猫をご紹介しますので、お楽しみに♬
(※1)
碧の果実:碧の世界(sappheiros)にある珍しい果実。
通称・碧の実と言われ、どんなことにも効果があるので
魔法の実とも呼ばれているようです。
碧の世界の猫たちも好んで食べているとか!