風光るのいろのおはなし

風光るのいろのおはなし

こんぺいとうの森に 春が やってきました。 青い空の下 あたたかい空気に ふんわり包まれて くまさんたちは 森のお花のそばを ゆっくりと 歩いていました。 その日 ひとりの くまさんが そっと 草のかげに 小さく光るものを 見つけました。 ひとつは やさしい水色 もうひとつは あたたかな黄色。 それは 空と陽だまりのような ふたつの色の 星のかけらでした。 くまさんは かけらを そっと 両手で包んで 森へと 持ち帰りました。 かけらたちは しずかに まじりあい やがて ひとつの色になりました。 それは 春の光が ふわりと風に溶けるような やわらかで きらめく色。 その色に くまさんたちは 「風光る」と 名前をつけました。 目に見える やさしさのような 心に そっと触れる あたたかさのような そんな色が またひとつ こんぺいとうの森に 生まれた日でした。 https://minne.com/items/31110944 https://minne.com/items/31342284 https://minne.com/items/31120305 https://minne.com/items/30926947
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くまさんの相棒ʕ•ᴥ•ʔ

クマモリ
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