イベントに参加するとよくビーズがま口どうやって作っているのか質問されることが多いので説明したいと思います。
このような大きな流れになっています。
ビーズをレース糸に通す ⇒ 編む ⇒ 金具に縫いつける
まずレース糸にビーズを通します。私の作品で一番小さいキーホルダーでは丸大ビーズを280粒使用しています。
少し大きめのポーチ類だと何千も通すこともありますし、柄物を作成するときはビーズの色を間違えないように一粒ずつ色を確認しながら通す必要があります。ビーズを通すには大きい作品だとビーズスピナーを使用することもありますが、小さい作品の場合、ワイヤーの針に一粒ずつ通すことが多いです。柄物の場合は、色違いのビーズを編み図通りに通さないといけないのでビーズ通しは完全に手作業になります。
ビーズスピナーを使用した場合は楽に思えますが、国産ビーズでも欠けてるビーズがありそれらを通してしまうことがあるので取り除くチェックの作業は必要です。またビーズスピナーはビーズの量が少なすぎると通すことができません。場合によって使い分けています。
シードビーズには主に丸大ビーズと丸小ビーズがあります。
私はなぜ丸大ビーズを選んだのかというと、ビーズが大きい方がビーズの存在感があり、こちらの方が好みだからです。
そして穴が丸小より大きいとそれだけ太いレース糸を使用することができます。
太いレース糸を使った方が作品がしっかりします。私は裏地を布で作らないので編地だけでしっかりさせたいので丸大ビーズを使用することにしました。
何で裏地をつけないのかというと、裏地を付けると中がもこもこしてしまい、あまり物が入れられなくなるような気がしているからです。
小さいがま口をメインで作っているのでそこまで補強してあげる必要はないかなと感じているのもありますが、私の好みによるところが大きいと思います。
ビーズを通した後は編む作業になりますが、この作業が一番楽しいです。
ビーズを編む目や編まない目など何年も作成していると自然に手が動いていきます。
編んでいる間は無心になれるし、魔法にかかったような気分になるというか別世界に行くような感じもあります。
編んでいる最中から次作のレース糸とビーズの色の組み合わせを決めることも多いです。
キーホルダータイプは増やし目をしながら円形に編み進めます。金具に合わせられる大きさになったら増やし目をしないで編んでいくと写真のように丸底の袋が出来上がります。それを編んでいき、編地は完成となります。
バッグチャームタイプは円形に編んだものを2枚用意します。金具に編んだ2枚を縫い付けて最後に編地同士をはぎあわせて完成です。
編地を金具に縫い付ける作業は、難しいです。作品を販売するイベントでもビーズがま口にチャレンジしたことがあるけれど、縫い付けで挫折したという話をされるお客様がよくいらっしゃいます。
何年もやっていますが、私も初め挫折しながら今の形にたどり着きました。
どうやってうまく縫い付けられるかをよく質問されますが、数多くの縫い付けの練習をして自分で探し出すしかないような気がします。
私はビーズがま口に魅せられていたので何とか仕上げたいという思いで練習を続けてきました。
今でも編地を金具に左右のバランスよく縫い付けることが難しいと毎回感じています。
そしてテグスという透明の糸で縫い付けるのですが、テグスはナイロンでできており、張りがあるのでゆるまないように縫い付けるために引っ張りながら縫い付けています。レース糸でも縫い付けることは出来そうですが、テグスだと細いので金具の穴に幾重にもしっかりと縫い付けることができます。
あとビーズがま口と言っても作家によって違うところがありますが、お気づきでしょうか?
それは、ビーズの編地を金具に縫い付けしているか、ボンドで差し込んでいるか、です。
私は飾り用のがま口としてボンドで差し込んでいるタイプを販売していますが、縫い付けタイプの方が強度があると感じており、縫い付けタイプで多くの作品を作成しています。ビーズがま口を作成する前は、布がま口を作成販売していたので差し込みタイプにも慣れていますが、袋状の円を金具にボンド接着させると編地で端から引っ張られる力が生まれ、中央部分の接着が剥がれていくような感覚があり、ボンド接着は難しいと感じています。
私の固めのレース糸の作品では縫い付けが差し込み式よりも縫い付けの方が合っているのだと思います。
縫い付け作業は集中力が必要なので疲れている時は出来ないし、うまくいかないときは時間がかかるのに隙間時間でもスイスイと作業が進むこともあります。
縫い付け終わって完成した作品はとてもかわいいし、誰かに素敵だと思って頂けることが作り続けるモチベーションとなっています。
年に数回販売イベントに参加していましたが、現在はネット販売を中心に活動しています。
インスタにも作品動画などをアップしていますがのでそちらもあわせてご覧頂ければ嬉しいです。