私は
猩猩緋(しょうじょうひ)と呼ばれる色にとても惹かれます
この色は緋の中でも特に強い黄みがかった朱色のことで
室町時代後期からの南蛮貿易により舶載された毛織物のうち とくに羅紗(らしゃ)に多く見られたそうです
猩々とは
龍や麒麟などと同じく中国の伝説上の生き物で人に似た顔 子供のような声 鮮やかな赤い体毛を持ち
体つきは犬や猿に似ていて
酒が好きだったとか
現在でいうならオラウータンに似てるでしょうか
その血はとても赤いとされ
そこから猩々緋という色名が誕生したと云われています
古くから珍重れた色で
特に戦国時代 武士達は羅紗や天鵞絨(びろうど)を陣羽織に仕立てさせ 戦場での意匠を競っていたそうです
日本の昔からの色の名付けは
意味も物語もあり
響きも美しく 気品も感じる
日々 纏うものにも
そんな
遊び心があるものがよくて
お迎えするモノは手直しできるモノがいい
気に入って迎えたなら永く傍に置きたいから