こんななら渡しておけばよかった
茜色のスワロフスキーと皮革のような艶やかな折り鶴が美しいイヤリング・ピアスです。和風でありながらモダンで洗練された雰囲気を持つ作品ですので、和装だけでなく甘いお洋服やクールな装いにも幅広く合わせていただけます。
折り鶴にはスキバルテックスという皮革風の製本クロスを使っておりますので丈夫です。水にも強いですが、紙ですので濡れると破損の元になりますのでご注意ください。
パーツは全て、信頼出来るショップで購入した上質なものを使用しています。ひとつひとつ丁寧にお作りしておりますが、ハンドメイド作品ですので工業製品とは異なる部分がございますことをご理解くださいませ。
到着後一ヶ月以内にご連絡いただけましたら、無料で修理させていただきます。多少の破損でしたらご自分で修理していただけるよう修理用接着剤の販売も行っております他、有料で修理をさせていただくサービスも行っておりますのでお困りの際にはご利用くださいませ。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
空ははやくも茜色に染まっていた。どれだけの間ぼんやりしていただろうか。梅雨の時期の短い晴れ間を利用して少し散歩にでも、と思っていたのだけど。
あれから制作は進まない。いっそ彼への気持ちを筆に乗せ吐き出してしまえば楽になれるのかもしれないが、どうにもそれが出来そうにない。彼に言いたいことは山ほどあるのに、言葉にするとどれも噛み潰してしまいたくなるし、絵にするとどれも破り捨ててしまいたくなる。
どうして置いていってしまったのか。
違う、私はそんなことを言える立場ではなかった。そんなことを言える立場なんてものはないと分かっていても、やはり私はそんなことを言える立場ではない。
どうして頼ってくれなかったのか。
違う、頼れる存在になれなかったのは私だ。頼らなかったのではなく頼らなかったのだ。
何を聞いても、ここにある現実だけが真実を物語っている。なのについいつまでも考えてしまう。そうして頭の中で堂々巡りを繰り返すばかりだ。
それが恋愛だったかはさておき、私は彼に一番近い存在だった。会う頻度とか、住んでいる場所とか、この関係につける名前だとか、そんなものは置いておけるほど私たちは近くあったはずだった。そんな近くにいる彼が私から遠ざかるのが怖かっただけだ、それなのに今思えば、こんな紙切れひとつ渡せない私の意気地のなさこそが、彼を孤独にしたひとつの原因に違いなかった。
今更何をしたところで彼が帰るはずもない。だけど何枚も書き直したこの手紙を捨ててしまったり、また同じ引き出しの中へしまい込んだりすれば、それは彼を殺した今までの私から何も変わらない。
鉛筆を手に取る。紙に落ちた雫は、拭い去ると少しして乾いた。所々歪んだ紙の上に鉛筆を走らせる。私は作り続けなければならない。彼にとってはそうでなくても、私にとっては彼が拠り所であり生きる力であったことを、いや、今もそうであることを、私は作ることで証明しなくてはならない。日はさらに傾いている。カーテンの隙間漏れる光が、私の手元を赤く染めていた。
検索ワード 折り鶴 折り紙 紙 鶴 和服 和風 赤 ワインレッド 小豆色 革 皮革 革風 合皮 スキバルテックス 製本クロス 製本紙 製本用紙 インドガラス スワロフスキー スワロフスキークリスタル バーガンディ パール 宝石 きらきら ロリィタ ロリータ ゴシックロリィタ ゴスロリ 和ロリ 和風ロリィタ きもの着物 和装 クリスマス プレゼント 舞台 衣装 コンサート 発表会 ライブ 晴れ着 成人式 振袖 パーティ パーティドレス ドレス ウェディング ウェディングドレス 結婚式 ハンドメイド アクセサリー イヤリング ピアス
こんななら渡しておけばよかった
茜色のスワロフスキーと皮革のような艶やかな折り鶴が美しいイヤリング・ピアスです。和風でありながらモダンで洗練された雰囲気を持つ作品ですので、和装だけでなく甘いお洋服やクールな装いにも幅広く合わせていただけます。
折り鶴にはスキバルテックスという皮革風の製本クロスを使っておりますので丈夫です。水にも強いですが、紙ですので濡れると破損の元になりますのでご注意ください。
パーツは全て、信頼出来るショップで購入した上質なものを使用しています。ひとつひとつ丁寧にお作りしておりますが、ハンドメイド作品ですので工業製品とは異なる部分がございますことをご理解くださいませ。
到着後一ヶ月以内にご連絡いただけましたら、無料で修理させていただきます。多少の破損でしたらご自分で修理していただけるよう修理用接着剤の販売も行っております他、有料で修理をさせていただくサービスも行っておりますのでお困りの際にはご利用くださいませ。
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空ははやくも茜色に染まっていた。どれだけの間ぼんやりしていただろうか。梅雨の時期の短い晴れ間を利用して少し散歩にでも、と思っていたのだけど。
あれから制作は進まない。いっそ彼への気持ちを筆に乗せ吐き出してしまえば楽になれるのかもしれないが、どうにもそれが出来そうにない。彼に言いたいことは山ほどあるのに、言葉にするとどれも噛み潰してしまいたくなるし、絵にするとどれも破り捨ててしまいたくなる。
どうして置いていってしまったのか。
違う、私はそんなことを言える立場ではなかった。そんなことを言える立場なんてものはないと分かっていても、やはり私はそんなことを言える立場ではない。
どうして頼ってくれなかったのか。
違う、頼れる存在になれなかったのは私だ。頼らなかったのではなく頼らなかったのだ。
何を聞いても、ここにある現実だけが真実を物語っている。なのについいつまでも考えてしまう。そうして頭の中で堂々巡りを繰り返すばかりだ。
それが恋愛だったかはさておき、私は彼に一番近い存在だった。会う頻度とか、住んでいる場所とか、この関係につける名前だとか、そんなものは置いておけるほど私たちは近くあったはずだった。そんな近くにいる彼が私から遠ざかるのが怖かっただけだ、それなのに今思えば、こんな紙切れひとつ渡せない私の意気地のなさこそが、彼を孤独にしたひとつの原因に違いなかった。
今更何をしたところで彼が帰るはずもない。だけど何枚も書き直したこの手紙を捨ててしまったり、また同じ引き出しの中へしまい込んだりすれば、それは彼を殺した今までの私から何も変わらない。
鉛筆を手に取る。紙に落ちた雫は、拭い去ると少しして乾いた。所々歪んだ紙の上に鉛筆を走らせる。私は作り続けなければならない。彼にとってはそうでなくても、私にとっては彼が拠り所であり生きる力であったことを、いや、今もそうであることを、私は作ることで証明しなくてはならない。日はさらに傾いている。カーテンの隙間漏れる光が、私の手元を赤く染めていた。
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