赤い部屋-江戸川乱歩
<スリップケース入り>
--*--*--*--*--*--
著者:江戸川乱歩
本体サイズ:約H53×W45×D10mm
ケース入りサイズ:H57×W48×D12mm
本 文:書籍用紙にレーザープリントの両面印刷
頁 数:106頁
表 紙:カラー印刷(レーザープリンター)のカバー仕様
内側の表紙は無地レザック赤
ケース:カラー印刷(レーザープリンター)のカバー仕様
製 本:糸綴じ/ハードカバー/角背
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【概要】
『赤い部屋』(あかいへや)は、1925年(大正14年)に発表された江戸川乱歩の短編探偵小説。博文館の探偵小説雑誌『新青年』の1925年4月号に掲載され、『D坂の殺人事件』に始まる6ヶ月連続短編掲載の4作目にあたる。一種の猟奇クラブに現れた男による自らの殺人遊戯の告白という体裁をとる。
ミステリー作品としては「プロバビリティーの犯罪」を扱った変格ものである。書籍刊行としては1925年7月の『創作探偵小説集第一巻「心理試験」』(春陽堂)が初。海外向けには『The Red Chamber』の英題で出版された。
【執筆背景】
江戸川乱歩が谷崎潤一郎の『途上』(1920年)に影響を受けて執筆した初期の作品である。まだ小説家になる前の、探偵小説ファンであった乱歩は谷崎の『金色の死』(1916年)を読んで彼の作品の探偵小説的側面に着目するようになり、中でも『途上』に大きな感銘を受けた。『途上』は犯罪小説であって、探偵小説(ミステリー)を意図して書かれた作品ではないが、そこに登場した偶然を重ねることによって必然の犯罪とすること、その性質上、犯人は決して疑われない犯行手段を「プロバビリティーの犯罪」と名付け、海外にも誇り得る画期的なトリックと評した。
やがて探偵小説家としてデビューした乱歩は、編集長・森下雨村の企画による『新青年』での6ヶ月連続短編掲載の折に「『途上』をもっと通俗に、もっと徹底的に書いてみようとした」「プロバビリティーの犯罪の日常茶飯事的なトリックを沢山ならべて、自殺クラブとか殺人クラブとかいうものの雰囲気で書いてみようとした」として1925年2月に本作を執筆した。もともと基本的な筋は考えていたが、『心理試験』『黒手組』執筆後に1度上京した時、旧友の友人で井上という物知りの青年から珍しい殺人方法いくつか教えてもらい、これも1、2例用いて原稿を完成させた。
そして本作は明智小五郎シリーズで本格ものの『D坂の殺人事件』『心理試験』『黒手組』に続く4作目として『新青年』1925年4月号に掲載された。
短編ではあるが、作中にはT氏の独白として「プロバビリティーの犯罪」を用いたトリック例が何例も登場する。本来であれば、1作品にこれだけ多くのトリックを用いることは稀で、普通は1、2例使って多作にするところであるが、乱歩は、そうした考えは表面的な考えであって、トリックの性質上、1例だけで1作品作っていくのはかなり難しく、あえて当時思いついたものを惜しみなく盛り込んだと述べている。それに加えて乱歩は、この内容は荒唐無稽であり、幻想小説であればいいが、やはり探偵小説として写実的に書くには難があるとしている。そこで、あえて最後にこれらが嘘であったとどんでん返しをつけて、写実を徹底させる必要があったという。
なお、このどんでん返しについて、乱歩は発表当時はかなり不評で、「あんなものはない方がましだ」とまで言われたと述懐している。乱歩としては明白に意図したプロットであったが、これはどんでん返しが悪いのではなく、書き方が拙いのであって、特に「最後のピストル手品は幼稚であった」とし、「もう少し大人らしくすれば、もっとましな小説になった」と反省している[7]。山前譲は、乱歩は探偵小説の趣向としてどんでん返しや意外な結末にこだわったと指摘しており、結果、本作や『人間椅子』のような全体の味わいまでも反転させてしまう作品は探偵によるオーソドックスな謎解きのスタイルとは馴染まなかったとしている。
そのような批判意見もあったが、乱歩によれば『D坂の殺人事件』『心理試験』『黒手組』『赤い部屋』の初期4作品は、発表直後は『心理試験』が好評であったが、最終的には『赤い部屋』がもっとも好評であったと回顧している。
【あらすじ】
ある一室に「私」を含めた7人の男たちがいる。部屋の内装は赤で統一されており、灯りは部屋の中央のテーブルに銀の燭台で置かれた大きなロウソクのみで幻想的な雰囲気を漂わせている。これは退屈な日々に飽きて「異常な興奮」を求めている男たちの集まりであった。
『ウィキペディア(Wikipedia)』より
赤い部屋-江戸川乱歩
<スリップケース入り>
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著者:江戸川乱歩
本体サイズ:約H53×W45×D10mm
ケース入りサイズ:H57×W48×D12mm
本 文:書籍用紙にレーザープリントの両面印刷
頁 数:106頁
表 紙:カラー印刷(レーザープリンター)のカバー仕様
内側の表紙は無地レザック赤
ケース:カラー印刷(レーザープリンター)のカバー仕様
製 本:糸綴じ/ハードカバー/角背
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【概要】
『赤い部屋』(あかいへや)は、1925年(大正14年)に発表された江戸川乱歩の短編探偵小説。博文館の探偵小説雑誌『新青年』の1925年4月号に掲載され、『D坂の殺人事件』に始まる6ヶ月連続短編掲載の4作目にあたる。一種の猟奇クラブに現れた男による自らの殺人遊戯の告白という体裁をとる。
ミステリー作品としては「プロバビリティーの犯罪」を扱った変格ものである。書籍刊行としては1925年7月の『創作探偵小説集第一巻「心理試験」』(春陽堂)が初。海外向けには『The Red Chamber』の英題で出版された。
【執筆背景】
江戸川乱歩が谷崎潤一郎の『途上』(1920年)に影響を受けて執筆した初期の作品である。まだ小説家になる前の、探偵小説ファンであった乱歩は谷崎の『金色の死』(1916年)を読んで彼の作品の探偵小説的側面に着目するようになり、中でも『途上』に大きな感銘を受けた。『途上』は犯罪小説であって、探偵小説(ミステリー)を意図して書かれた作品ではないが、そこに登場した偶然を重ねることによって必然の犯罪とすること、その性質上、犯人は決して疑われない犯行手段を「プロバビリティーの犯罪」と名付け、海外にも誇り得る画期的なトリックと評した。
やがて探偵小説家としてデビューした乱歩は、編集長・森下雨村の企画による『新青年』での6ヶ月連続短編掲載の折に「『途上』をもっと通俗に、もっと徹底的に書いてみようとした」「プロバビリティーの犯罪の日常茶飯事的なトリックを沢山ならべて、自殺クラブとか殺人クラブとかいうものの雰囲気で書いてみようとした」として1925年2月に本作を執筆した。もともと基本的な筋は考えていたが、『心理試験』『黒手組』執筆後に1度上京した時、旧友の友人で井上という物知りの青年から珍しい殺人方法いくつか教えてもらい、これも1、2例用いて原稿を完成させた。
そして本作は明智小五郎シリーズで本格ものの『D坂の殺人事件』『心理試験』『黒手組』に続く4作目として『新青年』1925年4月号に掲載された。
短編ではあるが、作中にはT氏の独白として「プロバビリティーの犯罪」を用いたトリック例が何例も登場する。本来であれば、1作品にこれだけ多くのトリックを用いることは稀で、普通は1、2例使って多作にするところであるが、乱歩は、そうした考えは表面的な考えであって、トリックの性質上、1例だけで1作品作っていくのはかなり難しく、あえて当時思いついたものを惜しみなく盛り込んだと述べている。それに加えて乱歩は、この内容は荒唐無稽であり、幻想小説であればいいが、やはり探偵小説として写実的に書くには難があるとしている。そこで、あえて最後にこれらが嘘であったとどんでん返しをつけて、写実を徹底させる必要があったという。
なお、このどんでん返しについて、乱歩は発表当時はかなり不評で、「あんなものはない方がましだ」とまで言われたと述懐している。乱歩としては明白に意図したプロットであったが、これはどんでん返しが悪いのではなく、書き方が拙いのであって、特に「最後のピストル手品は幼稚であった」とし、「もう少し大人らしくすれば、もっとましな小説になった」と反省している[7]。山前譲は、乱歩は探偵小説の趣向としてどんでん返しや意外な結末にこだわったと指摘しており、結果、本作や『人間椅子』のような全体の味わいまでも反転させてしまう作品は探偵によるオーソドックスな謎解きのスタイルとは馴染まなかったとしている。
そのような批判意見もあったが、乱歩によれば『D坂の殺人事件』『心理試験』『黒手組』『赤い部屋』の初期4作品は、発表直後は『心理試験』が好評であったが、最終的には『赤い部屋』がもっとも好評であったと回顧している。
【あらすじ】
ある一室に「私」を含めた7人の男たちがいる。部屋の内装は赤で統一されており、灯りは部屋の中央のテーブルに銀の燭台で置かれた大きなロウソクのみで幻想的な雰囲気を漂わせている。これは退屈な日々に飽きて「異常な興奮」を求めている男たちの集まりであった。
『ウィキペディア(Wikipedia)』より
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