夏のみずみずしいハーブの刺繍のブックカバー

夏のみずみずしいハーブ達をモチーフに、ひと針ひと針丁寧に手刺繍した文庫本サイズのブックカバーです。 この夏は大好きなハーブをモチーフにしたいなぁと漠然と思っていて、薬草の本を開き、歴史を辿っていきました。 心惹かれたのは、‘ Strewing Herbs（ストゥルーイングハーブス） ’　という、中世初期から18世紀にかけて、特に英国で広まっていたハーブとの暮らしでした。 ストゥルーイングハーブスとは、文字通りハーブを撒き散らすこと。 衛生設備が悪く疫病が蔓延していた化学薬品のない時代、薬草は病気から身を守るため、虫やノミ除けとして、芳香剤としてなど大きな役割を担っていました。 殺菌・抗菌力のある様々なハーブを家中の床に撒いて、踏むことでその成分や香りが立ち上がるというものです。 王室には、高い地位に位置づけられた専用の散布人（Royal Herb Strewer）がいて、鮮やかな花々も混ぜて見た目にも美しい光景を作っていたそうです。 疫病に苦しみながらも、様々なハーブが育つ豊かな風景や、植物との暮らしの想像が広がって心が踊りました。 今回のシリーズでは、そんな歴史を背景に感じながら、今の暮らしの中でストゥルーイングハーブスを楽しむ表現の形を探っていきました。 みずみずしく あふれる緑 夏の風に揺れる爽やかな姿 やさしい色合いの花々 呼吸が深くなり、ころころと気分を変えてくれる楽しい香りの数々♪ いろいろな手触りを指に感じながら、本の中の世界を楽しんだり 仕事中にペンを取りながら、ふとハーブの香りを思い出してリラックスしたり お気に入りのノートとペンを置いて、よいアイディアが降りてくるのを待ってみたり ゆっくりと温かいお茶の時間を楽しんだり ちょっとした水分補修の時に、ふーっと肩の力を抜いてみたり 昼間のリフレッシュの時や眠ることを大切にしたいなぁと思った時に そんな思いがあって、ブックカバー、ペンケース、ティーセット、アイピローの形になりました。 ブックカバーの表地は、夏のハーブの鮮やかな色が美しく見えるように、綿麻の生成りを選びました。 裏地は爽やかな綿麻の若草色です。 生成りリネンのバンドとベージュのしおりがついています。 どの作品も手にとってくださった方と長くいろんな時間を過ごしていただけるように丁寧に作りました。 いつもの暮らしに、そっと寄り添えるものになりますように。 【素材】 生地：綿麻（表：生成り、裏：若草色） ベルト：リネン（生成り） しおり：合皮（ベージュ） 【お手入れ】 刺繍部分をこすらずに、やさしく押し洗いしてください。