また、真夏の暑い中、1日中外に立ちっぱなしで、がんばっていた為、おばあさんの茶色のエプロンは太陽の光で色が飛び、ほとんど白色になっていました。年齢的にはとても、つらい仕事でしたが、なんとかケロちゃんとミドリさんが仲直り出来るよう、おばあさんは毎日お祈りを捧げながら、お花のエッセンスを作っていたのでした。
「出来た!出来たよ!ケロちゃん!」おばあさんが心の中で叫んだ時には、ケロちゃんと森で別れてから既に3ヶ月半が経っていました。おばあさんは、その夜、夢を見ました。とても素敵な夢でした。ケロちゃんとミドリさんが仲直りして、握手をしている夢でした。
次の朝、おばあさんが起きると、外は素晴らしいお天気です。
おばあさんは、「お花のエッセンス」作りで少しやせたようですが、活き活きとした目をして森へ向かって歩いていました。
おばあさんが森にたどり着くと、ケロちゃんは、おばあさんとは対照的にすこし大きくなっていました。
「はい、ケロちゃん、香りを嗅ぐと、とても優しい気持ちになれる、仲直りのエッセンス、約束どおり作ってきたよ。手をお出し。」と、おばあさんが言いました。
しかし・・・ケロちゃんは「バツの悪そうな顔」をしています。
「おや、遠慮してるのかい。いいんだよ」とおばあさんが言うと、ケロちゃんはうつむきながら「違うんだ・・・・実は僕、もうミドリさんと仲直りしちゃったんだ。だから、せっかく仲直りのエッセンスを作ってくれたおばあさんに悪くて・・・」と。
あっはっはっ、あ~っはっはっ!
昼寝をしていた、森じゅうの動物達がびっくりして起きるほどの大声で、おばあさんが笑い出しました。
ケロちゃんも、目をまん丸にしておばあさんを見ています。
さらに、大きな声でおばあさんがしゃべり出しました。まるで、森じゅうのみんなに話かけるように!
「仲直りして、元気がないのかい?? 何を私に遠慮する事があるんだね!!仲直りほど素敵な事がこの世の中にあるのかい?」でも・・・・・・ケロちゃんが再び口ごもると、おばあさんはニッコリ。
「わたしゃ、あんたが、ミドリさんと仲直り出来るのを最初から、わかっていたんだよ。仲直りの為に、花びらをあんなに、一所懸命持って帰ってきた、あんただもの・・・」と、おばあさんは言いながら、とても小さなビンに入った、「お花のエッセンス」のふたを開けました。
すると・・・どうでしょう・・・・・
おばあさんとケロちゃんの周りに、森中の動物達が集まってくるではありませんか。
あんなに仲の悪かった、犬さんと猿さんも、カラスさんと鳩さんも・・・
いいかい、ケロちゃん、これからはこの「お花のエッセンス」を持ってあんたが、森のみんなのケンカを止めておくれよ。わたしゃ、こんな事でみんなのお役に立てるなら、寂しいけれど、もう森に来るのは止めて、家で1つでも多くのエッセンスを死ぬまで作ることにしたいんだよ。「皆への配達は、これからは足の速いオオカミ君に任せることにするか!あたしの遅い足じゃ、何年かかるかわからないからね!」 あっはっはっ!!大声で笑うおばあさんの目には涙がにじんでいました。寂しいけれど、とっても嬉しい。そんな涙でした。
→仲直りのエッセンス物語4.へ続く
https://minne.com/items/33605401
また、真夏の暑い中、1日中外に立ちっぱなしで、がんばっていた為、おばあさんの茶色のエプロンは太陽の光で色が飛び、ほとんど白色になっていました。年齢的にはとても、つらい仕事でしたが、なんとかケロちゃんとミドリさんが仲直り出来るよう、おばあさんは毎日お祈りを捧げながら、お花のエッセンスを作っていたのでした。
「出来た!出来たよ!ケロちゃん!」おばあさんが心の中で叫んだ時には、ケロちゃんと森で別れてから既に3ヶ月半が経っていました。おばあさんは、その夜、夢を見ました。とても素敵な夢でした。ケロちゃんとミドリさんが仲直りして、握手をしている夢でした。
次の朝、おばあさんが起きると、外は素晴らしいお天気です。
おばあさんは、「お花のエッセンス」作りで少しやせたようですが、活き活きとした目をして森へ向かって歩いていました。
おばあさんが森にたどり着くと、ケロちゃんは、おばあさんとは対照的にすこし大きくなっていました。
「はい、ケロちゃん、香りを嗅ぐと、とても優しい気持ちになれる、仲直りのエッセンス、約束どおり作ってきたよ。手をお出し。」と、おばあさんが言いました。
しかし・・・ケロちゃんは「バツの悪そうな顔」をしています。
「おや、遠慮してるのかい。いいんだよ」とおばあさんが言うと、ケロちゃんはうつむきながら「違うんだ・・・・実は僕、もうミドリさんと仲直りしちゃったんだ。だから、せっかく仲直りのエッセンスを作ってくれたおばあさんに悪くて・・・」と。
あっはっはっ、あ~っはっはっ!
昼寝をしていた、森じゅうの動物達がびっくりして起きるほどの大声で、おばあさんが笑い出しました。
ケロちゃんも、目をまん丸にしておばあさんを見ています。
さらに、大きな声でおばあさんがしゃべり出しました。まるで、森じゅうのみんなに話かけるように!
「仲直りして、元気がないのかい?? 何を私に遠慮する事があるんだね!!仲直りほど素敵な事がこの世の中にあるのかい?」でも・・・・・・ケロちゃんが再び口ごもると、おばあさんはニッコリ。
「わたしゃ、あんたが、ミドリさんと仲直り出来るのを最初から、わかっていたんだよ。仲直りの為に、花びらをあんなに、一所懸命持って帰ってきた、あんただもの・・・」と、おばあさんは言いながら、とても小さなビンに入った、「お花のエッセンス」のふたを開けました。
すると・・・どうでしょう・・・・・
おばあさんとケロちゃんの周りに、森中の動物達が集まってくるではありませんか。
あんなに仲の悪かった、犬さんと猿さんも、カラスさんと鳩さんも・・・
いいかい、ケロちゃん、これからはこの「お花のエッセンス」を持ってあんたが、森のみんなのケンカを止めておくれよ。わたしゃ、こんな事でみんなのお役に立てるなら、寂しいけれど、もう森に来るのは止めて、家で1つでも多くのエッセンスを死ぬまで作ることにしたいんだよ。「皆への配達は、これからは足の速いオオカミ君に任せることにするか!あたしの遅い足じゃ、何年かかるかわからないからね!」 あっはっはっ!!大声で笑うおばあさんの目には涙がにじんでいました。寂しいけれど、とっても嬉しい。そんな涙でした。
→仲直りのエッセンス物語4.へ続く
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