本革のあれこれ　浪曼派で使用する革の特徴と裁断

浪曼派で使用する革の特徴と裁断について 工房で使用している革は、主に植物タンニンで鞣したものです。タンナーによって製法は異なりますが、基本は同じです。化学薬品を使わず、自然な風合いを大切にした革です。 また、エイジング(経年変化)によって、より艶や深みが増していく特徴があります。自然な風合いの革と共に過ごすうえで、以下の特徴を理解・共有していただけると幸いです。 工房では、上記のような革の特徴を踏まえて作品に合わせて裁断しています。例えば、シワは染料の濃淡で筋肉美のような魅力的な雰囲気が表現され、積極的に表面に使用する場合があります。 自然の本来の魅力とタンナーの製法によって生まれた付加価値に加えて、自然が残酷に刻んだキズなど、廃棄すべきは廃棄としながらも、無駄な消費・廃棄はしない価値観も考え、ベストミックスを革に問いかけながら裁断しています。 裁断には厳格なルールはありませんが、工房の革に関する考え方をご理解・共有いただければ幸いです。