大正〜昭和初期
木版画の初刷り(本番による試し刷り=見本画)
ポチ袋・便箋・封筒に刷る木版画です。
舞妓さんの後ろ姿をモチーフにした色鮮やかで華やかなデザイン画。
可愛らしい雰囲気も当時の日本を表しております。
敢えて後ろ姿によるデザインに粋な日本の美を感じますね。
可愛らしい舞妓さんの表情が想像できる心意気に奥ゆかしささえ感じます。
着物の絵柄は主に西陣織で帯のデザインで表情が変わる日本を代表する着物。
日常的に身に纏う舞妓の姿は今も昔も人々の心を打ち魅了されます。
履き物も今に受け継がれてきた「ぽっくり・おこぼ」が足元を引き締める漆黒。
日本髪と履き物で画面全体が引き締まる効果がございます。
日本に伝わる色彩美をこちらの版画からも見受けとれます。
見本となる初刷りの原画で実物です。
ポチ袋等に成形される前の色見本としても使われたことでしょう。
用紙は若干時代を感じますが破れなどなく良好な状態です。
木版画について豆知識
日本でお育ちになられた皆様も小学校の図工の授業で習っているかと思います。
小学校で実際に行った木版画は薄いベニヤ板に彫りやすい柔らかな木を重ねた板に彫刻刀で彫り上げていきますね。授業の場合は黒1色だったと思います。
木版画の基本は凹凸により刷り上げた際に紙に写る部分を分ます。
ご覧の作品は色彩豊かに刷り上げられておりますが、こちらは『色の数だけ版の数がある』という部分に着目してみてください。
黒い部分は主に輪郭と履き物と頭髪部分で、それ以外の色にはそれぞれ版がございます。
色の数だけ用意された版を重ねて刷り上げていく作業を繰り返すのですが、この時に1mmでもズレが生じるとバランスが崩れます。
彫り師と刷り師に分業されて仕上がるのが木版画。
それより前に絵師による今でいうラフ画からデザイン画が納品されてから彫り師が板を指定された色の数だけ彫り、その後に刷り師が絵の具を調合して紙をなん度も板に合わせて刷り上げていきます。
この技術は江戸時代の浮世絵からも見て取れるのですが世界中に衝撃を与える技術力でもありました。
日本人として生まれ育った我々には当たり前のように存在する木版画ですが、陰影をつけたりグラデーション技術等が時代毎に巧妙な技術へと発展して今に至ります。
今現在も彫り師・刷り師は存在し日本画の巨匠が手がけた作品を版画として制作しております。この方々は国が定めた色や限定枚数を丹念に作り上げており、あまり知られていないのが残念ですが日本美術の技術を確かに受け継ぎ日本に存在する技法として位置付けを行なっております。
ご覧の作品の場合は印刷技術がなかった物の為、版画による日常品が当たり前だった時代のものです。その中でも特に見栄え良く色彩豊かな仕上がりに魅了された方々による受け継がれてきた物であり戦時中でも保存状態よく保ってこられたものです。
舞妓の背景となる部分には着物の絞りを表現しており遠目からみても背景部分に深みを感じるデザイン力。
ポチ袋として作られたものは日常品だった為、使われて袋・封筒といった概念により残らなかったのかもしれません(お手元にありましたら、こちらが原画です)
初刷りの見本品だったので残されたという奇跡的な木版画。
額縁におさめて納品しようかと考えておりましたが額縁により表情が異なる為、断念致しました。
飾られる場所に相応しい額縁をお探しになられて飾ってください。
若干の折り目は見受けられますが額装されましたらシワも伸びますので然程問題視する部分ではございません。
何より浮世絵は元々海外へ輸出する器を包んで船で運ばれヨーロッパに届き、そこで包み紙であった浮世絵・木版画が評価された歴史がございます。
今で申し上げると器を包む新聞紙のような役割で日本人はそこまで重要視していなかった日常品です。当たり前にあるものが他国に渡ると評価されるのは今も昔も同じですね。
3枚現存しております。
舞妓さん1人ずつカットして販売も考えましたが、敢えて残されたままの状態でご案内致します。
「カットして右側だけ」等はご遠慮ください。
ご覧の状態でお届けとなります。
金縁や木製の額縁、敢えてブラックで引き締めるような額縁。
お好みで合わせてください。
額をお選びになる際のアドバイス。
『版画用』の額がございます。
版画の周囲を押さえる効果のある「マット」付きの額をお選びになられるとピッタリとおさまります。
マットの色を赤や緑など、お好みの色彩にされると表情も変わります。
版画の楽しみ方としてご記憶されておいてみてください。
詳しくはブログで<続く>
大正〜昭和初期
木版画の初刷り(本番による試し刷り=見本画)
ポチ袋・便箋・封筒に刷る木版画です。
舞妓さんの後ろ姿をモチーフにした色鮮やかで華やかなデザイン画。
可愛らしい雰囲気も当時の日本を表しております。
敢えて後ろ姿によるデザインに粋な日本の美を感じますね。
可愛らしい舞妓さんの表情が想像できる心意気に奥ゆかしささえ感じます。
着物の絵柄は主に西陣織で帯のデザインで表情が変わる日本を代表する着物。
日常的に身に纏う舞妓の姿は今も昔も人々の心を打ち魅了されます。
履き物も今に受け継がれてきた「ぽっくり・おこぼ」が足元を引き締める漆黒。
日本髪と履き物で画面全体が引き締まる効果がございます。
日本に伝わる色彩美をこちらの版画からも見受けとれます。
見本となる初刷りの原画で実物です。
ポチ袋等に成形される前の色見本としても使われたことでしょう。
用紙は若干時代を感じますが破れなどなく良好な状態です。
木版画について豆知識
日本でお育ちになられた皆様も小学校の図工の授業で習っているかと思います。
小学校で実際に行った木版画は薄いベニヤ板に彫りやすい柔らかな木を重ねた板に彫刻刀で彫り上げていきますね。授業の場合は黒1色だったと思います。
木版画の基本は凹凸により刷り上げた際に紙に写る部分を分ます。
ご覧の作品は色彩豊かに刷り上げられておりますが、こちらは『色の数だけ版の数がある』という部分に着目してみてください。
黒い部分は主に輪郭と履き物と頭髪部分で、それ以外の色にはそれぞれ版がございます。
色の数だけ用意された版を重ねて刷り上げていく作業を繰り返すのですが、この時に1mmでもズレが生じるとバランスが崩れます。
彫り師と刷り師に分業されて仕上がるのが木版画。
それより前に絵師による今でいうラフ画からデザイン画が納品されてから彫り師が板を指定された色の数だけ彫り、その後に刷り師が絵の具を調合して紙をなん度も板に合わせて刷り上げていきます。
この技術は江戸時代の浮世絵からも見て取れるのですが世界中に衝撃を与える技術力でもありました。
日本人として生まれ育った我々には当たり前のように存在する木版画ですが、陰影をつけたりグラデーション技術等が時代毎に巧妙な技術へと発展して今に至ります。
今現在も彫り師・刷り師は存在し日本画の巨匠が手がけた作品を版画として制作しております。この方々は国が定めた色や限定枚数を丹念に作り上げており、あまり知られていないのが残念ですが日本美術の技術を確かに受け継ぎ日本に存在する技法として位置付けを行なっております。
ご覧の作品の場合は印刷技術がなかった物の為、版画による日常品が当たり前だった時代のものです。その中でも特に見栄え良く色彩豊かな仕上がりに魅了された方々による受け継がれてきた物であり戦時中でも保存状態よく保ってこられたものです。
舞妓の背景となる部分には着物の絞りを表現しており遠目からみても背景部分に深みを感じるデザイン力。
ポチ袋として作られたものは日常品だった為、使われて袋・封筒といった概念により残らなかったのかもしれません(お手元にありましたら、こちらが原画です)
初刷りの見本品だったので残されたという奇跡的な木版画。
額縁におさめて納品しようかと考えておりましたが額縁により表情が異なる為、断念致しました。
飾られる場所に相応しい額縁をお探しになられて飾ってください。
若干の折り目は見受けられますが額装されましたらシワも伸びますので然程問題視する部分ではございません。
何より浮世絵は元々海外へ輸出する器を包んで船で運ばれヨーロッパに届き、そこで包み紙であった浮世絵・木版画が評価された歴史がございます。
今で申し上げると器を包む新聞紙のような役割で日本人はそこまで重要視していなかった日常品です。当たり前にあるものが他国に渡ると評価されるのは今も昔も同じですね。
3枚現存しております。
舞妓さん1人ずつカットして販売も考えましたが、敢えて残されたままの状態でご案内致します。
「カットして右側だけ」等はご遠慮ください。
ご覧の状態でお届けとなります。
金縁や木製の額縁、敢えてブラックで引き締めるような額縁。
お好みで合わせてください。
額をお選びになる際のアドバイス。
『版画用』の額がございます。
版画の周囲を押さえる効果のある「マット」付きの額をお選びになられるとピッタリとおさまります。
マットの色を赤や緑など、お好みの色彩にされると表情も変わります。
版画の楽しみ方としてご記憶されておいてみてください。
詳しくはブログで<続く>