人間の目や手などには、素晴らしい能力が秘められています。日常生活の中では、ほとんどの人がこの隠れた能力を使っていないので、気づきませんが、手仕事をしている人であれば、実感できます。会社生活の経験だけしかなかったフツウの人間が、ある日放免となり、気まぐれな偶然もあり、竹を素材とした手仕事に興味を持つようになりました。最初は、竹包丁や材料の竹で両手がかなり傷付きましたが、3年もすれば怪我もなく、自分の好きなように、手や目の感覚だけで材料の長さや幅、あるいはmm単位の厚みが分かるようになりました。これは、初めての体験でした。人間の身体能力には、底知れない力が備わっているのに、改めて気付いた次第です。同じ作業を諦めずに、辛抱強く継続できる人のみが体験できることです。全てのことに言えることですが、諦めたら、それで終わりになります。短い人生です。一つだけでよいですから、好きなことをして暮らしていければ、最高とは思いませんか?

Yutaka GALLERY

Yutaka GALLERYのレター一覧