以前は会社勤めをしていたが諸々ストレスで仕事に行けなくなった。
仕事自体は(毎年同じことをやってる実感がありつつも)問題なくこなせていたのだけど、出勤のために電車に乗って決まった時間に休憩をとるという流れに乗れなくなっていた。
家を出ようとするとお腹が差し込んだり、鍵や火の元が気になって外出できない(これは今でもある)。
外では人の中にいる緊張でトイレが近くなる(家にいるときや一人での外出では正常なので膀胱の問題ではなく、精神)
出勤は多くの人がやっていることだし我慢すればできたのかもしれない。
入社の時には曲がりなりにも一生の仕事にすると決めたのにこんなことで辞めていいのか、独身や養う家族がいたら結論は違ったのではないかと悩んだ。今も頭をよぎることがある。
私の仕事は個人情報を扱うもので、その管理の仕方や守秘義務については今の作家の仕事にも活かせていると思う。
知らない人に文書やメールで連絡したり、お金の管理をするのも。
何となく「仕事での人付き合いの距離感」を覚えられたのも大きかったと思う。
必要以上に相手の感情を意識しなくなったり、逆にどんなことを求めているのか考えやすくなったり。
だから仕事内容自体は問題がなかった。その技能を形に表したいなら(自分がやってきたことを伝える方法には結構こだわる方)、資格や研修などの制度がある会社に移るという手もあったかもしれない。
しかし辞めてみて、知らない人の聞きたくない話が耳に入ったり、会いたくない人に会わなくていいことがどれだけ快適かを知った。
そして自分自身と”対話”する時間が増えて、感覚がクリアになっていくのもわかった。
家の居心地には問題がないこと、一人で過ごすのに時間管理などが自然とできていることが理由だと思う。
逆にデメリットとして、近所であっても外に出かけることがものすごくハードルに感じる。プライベートな約束は直前になるほど脅迫的に行きたくなくなる等、自分の生活リズムができあがることで人とのかかわりがしにくくなった。
意識して外に出たり人と接触する機会を作らないといけなくなっている気がする。
(たぶん性格もあると思うが)
ちなみに仕事を辞めたのが2019年末。2020年はコロナが蔓延したとき。
イベントの予定が全部なくなり、委託店も休業になった。
今だから笑い話だが、当時はどうなるかと思った。
それでもマスクは作らなかった。それは本当に私がやることではないと思ったから。
その話はまた機会があれば書くかもしれない。