こんぺいとうの森にも、そろそろ秋の風がそよぎはじめました。
森の小さな家々では、ハロウィンパーティーの飾り付けがひと段落。
外はしんと静まり、オレンジ色の葉がふわりと舞っています。
そのとき…
トントントンと、
やさしく扉をたたく音がしました。
扉をそっと開けると、そこに立っていたのは
淡いオレンジ色のかぼちゃをちょこんとのせた、かぼちゃのくまさん。
「みんな、ひさしぶり!」
去年のハロウィンが終わってから、かぼちゃのくまさんは
少し離れた街や村を旅していたのです。
ハロウィンの夜を彩る、とっておきのお菓子を探すために——。
「わたあめ村では、ふわふわのコットンキャンディー。
こはくとうの街では、きらきら光る宝石みたいなお菓子も見つけたよ。」
くまさんたちの目が、ぱぁっと輝きます。
「これで、今年のハロウィンもすてきになるね!」
甘い香りがふんわりと広がる中、
くまさんたちは旅のお話に耳をかたむけながら、
やさしくあたたかな夜を過ごしました。
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