真珠(パール)の種類・取扱いについて

真珠(パール)の種類・取扱いについて

真珠(パール)は、貝の体内で作られる宝石です。 貝の中に異物が入り込んだり、貝殻の内部の細胞が剥離したりといった何らかの原因で真珠の元(核)が出来た時、 真珠層が何層にも重なって真珠が作られます。 そのメカニズムを人工的に利用したのが養殖真珠。 一般的に流通している真珠は、そのほとんどが養殖真珠です。 天然真珠は偶然の産物であり、現代でも非常に希少であり大変高価なものです。 1893年(明治26年)御木本幸吉氏によって開発された養殖技術のお陰で、人々が気軽に身に付けられるようになりました。 【真珠の種類】 ◇本真珠 海(海水)で育つ貝(主にアコヤガイ)の中で作られる真珠。 重厚感と美しい照りが特徴です。 ◇クロチョウガイ真珠、シロチョウガイ真珠 熱帯、亜熱帯の海に生息する海産二枚貝クロチョウガイとシロチョウガイによって作られる真珠。 クロチョウガイ真珠は、緑がかった美しい黒色が特徴です。 シロチョウガイ真珠は、他の真珠よりサイズが大きめでアクセサリーにするとインパクトがあります。 ◇淡水真珠 川や湖など淡水で育つ貝の中で作られる真珠。 ライスやポテトと呼ばれる楕円形やクロス型など、個性豊かな形状のものが多くあります。 中国からの輸出量が多く、海産の真珠に比べて比較的安価。 カジュアルからハイジュエリーまでグレードの幅が広いのも特徴です。 ◇ケシパール 核のない真珠の総称です。 母貝に入った砂粒や虫などの異物に真珠層が巻いて偶発的にできた「天然無核真珠」で、 自然が生み出す奇跡と言えるでしょう。 核がないからこそ、真珠層が厚く照りと艶に深みがあります。 また歪んだ形の為、照りと艶が光の屈折により、より一層美しく見えます。 ◇イミテーションパール 上記の本物の貝が生み出す真珠とは違い、人工的に作られた模造真珠(フェイクパール)です。 プラスチックパール、ガラスパール、コットンパール、貝パールなどがありますが、 軽さやお手入れの簡単さなどから、普段使いのアクセサリーとして人気です。 【バロックパールとケシパールの違い】 真珠は、完全な球体に近いものほど評価が高いのが常でしたが、 近年は、歪んだ形のバロックパールの人気が高くなっています。 バロックパールは、変形真珠の総称です。 ケシパールも形はバロックと言えるのですが、核が無い点が他の真珠との大きな違いです。 その為、ケシパールはバロックパールとは呼ばないそうです。 【真珠のお手入れ・保管方法】 ◇身に付けた後は、拭く。 真珠の主成分は炭酸カルシウム。酸、熱、水に弱いのが特徴です。 汗やほこりが付いたまま放置しておくと光沢が失われ、変色などの原因になります。 また、化粧品や整髪剤にも弱いので、お化粧が終わってから真珠を着けて下さい。 ご使用前、ご使用後は、柔らかい布で優しく汗や汚れをよく落として下さい。 ◇他のアクセサリーと別にして保管する。 落として割れるようなことは稀ですが、真珠は表面にキズがつきやすい宝石です。 保管の際は、他の宝石と触れあわないように別の場所に入れましょう。 他の宝石と触れることで出来るキズを防止できます。 ◇その他 ・食品や洗剤の中には、その成分等で真珠を溶かしてしまうものもあります。 ・家事やお食事の際は、真珠が汚れないように気を付けて下さいね。

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