ネックレス「ASURA」 AS-5

思い切ったデザインのネックレスを制作しました。 「ASURA」アスラとは古代インドの世界では神々のことを指し、その後ヒンドゥー教やバラモン教の世界では広く魔族も含めた意味となりました。 神聖なものと強い絶対的な力を表す名前を作品につけました。 これから少しずつお出かけの機会が増えてくれれば良いと願う日々ですが、このような主張の強いアクセサリーはいかがでしょうか。 幅1cmの銅板と3mm径の真鍮パイプを銀鑞付けしたものをベースとしています。 金属黒染めした後に拭き上げて古色を出しています。 そこに昔の柱時計（俗にボンボン時計です）から取り出した大きめの歯車を取り付けました。 歯車に斜めに配置されているのは古き良き時代のゼンマイ式の目覚まし時計の針です。 この時代の時針分針には夜光塗料としてプロメチウムやトリチウムが使われていましたが、今回は安全性を考慮して全て剥がして取り払いました。 そしてその上からアンティークの懐中時計から取り出したテンプ受という部品をつけました。 特にこの作品に使ったテンプ受は軸受けに透明な人工宝石を使ってあり、刻印模様も施された美しいものです。 取り付けには初め2mm径のネジを使ったのですが、歯車が千切れたりしてしまったので1.4mmまたは 1.2mmというとても細いステンレスネジを使用しました。 銅板の裏側には肌や服に銅の色が着かないように着色した厚さ0.3mmほどのごく薄い木の板を接着しました。 こちらは着色後に♯２０００というとても細かい紙やすりをかけて、ごく薄く蜜蝋ワックスをひいてあります。 また、本体左右に硬球パーツを使って分銅のようにチェーン部品をつけてみました。 仕上げに金属の経年変色を抑えるために木の板以外の金属部分に真鍮・銅専用のニスを塗布してあります。 チェーンは古色で長さは標準的な45cmです。 アジャスターとカニカンはごく一般的なもので、革紐、アジャスター等のパーツは全て浅草橋の貴和製作所のものを使用しています。 ぜひ「ASURA」を着けていただき、細心の注意を払って、前向きな気持ちでお出かけをお楽しみください。 ※　革紐をチェーンに代えて欲しいなどご要望がありましたらメール機能をお使いください。ご用命承ります。