ある記事より
「普通」って、なんでしょうか。人生の折り返し地点あたりに立って、自分の半生を振り返り、
残された時間はもっと普通じゃない毎日を送りたい、なんて思っている人もいるかもしれませんね。
でも、普通で平凡な毎日じゃ、だめなんでしょうか。
「エセルとアーネスト ふたりの物語」という映画を教科書に「普通の人生」について考えましょう。
紹介するのは、アニメーション映画です。原作者は「スノーマン」や「風が吹くとき」などの絵本で世界中から愛されている、
イギリスの絵本作家レイモンド・ブリックス。彼自身の両親の人生を描いた物語なのだそうです。
彼は「パパとママは普通の人だった。人生も普通だった」と言っています。
映画のキャッチコピーも「〝普通〟を懸命に生きたすべての父と母へ」となっています。
1928年のロンドン。楽天的な性格で陽気な牛乳配達のアーネストと、生真面目な性格で働き者のメイドのエセル。
2人が出合い、恋に落ちるところから物語は始まります。
2年後には結婚。ロンドンの郊外に25年ローンで小さな家を購入します。3年後には息子のレイモンドが誕生。
新婚時代とはまた違った、新たな幸せが訪れるのですが、世界は第2次世界大戦へと突入していきます。
暗い時代の中、夫婦は助け合い、レイモンドも成長。
戦後は、経済が急速に発展してゆく中、2人とも老いを迎えていく・・・。そんな物語です。
戦争という特殊な状況を背景にしているものの、一家には特別に劇的な出来事が起こるわけではありません。
むしろ淡々と、普通の日常が描かれていきます。
映画は「見たことのないものを見せる」見せ物的な芸術として始まりました。
そもそもドラマチックな出来事を描くからこそ成立しやすいのが、映画なのです。
そんな前提に立てば、この作品ほど「映画的ではない」作品は、とても珍しいとも言えると思います。
でも、そこにはしみじみとした感動があることもまた、事実なのです。それは、
もしかしたら「普通の人生」を懸命に生きることへの共感なのかもしれません。
ある記事より
「普通」って、なんでしょうか。人生の折り返し地点あたりに立って、自分の半生を振り返り、
残された時間はもっと普通じゃない毎日を送りたい、なんて思っている人もいるかもしれませんね。
でも、普通で平凡な毎日じゃ、だめなんでしょうか。
「エセルとアーネスト ふたりの物語」という映画を教科書に「普通の人生」について考えましょう。
紹介するのは、アニメーション映画です。原作者は「スノーマン」や「風が吹くとき」などの絵本で世界中から愛されている、
イギリスの絵本作家レイモンド・ブリックス。彼自身の両親の人生を描いた物語なのだそうです。
彼は「パパとママは普通の人だった。人生も普通だった」と言っています。
映画のキャッチコピーも「〝普通〟を懸命に生きたすべての父と母へ」となっています。
1928年のロンドン。楽天的な性格で陽気な牛乳配達のアーネストと、生真面目な性格で働き者のメイドのエセル。
2人が出合い、恋に落ちるところから物語は始まります。
2年後には結婚。ロンドンの郊外に25年ローンで小さな家を購入します。3年後には息子のレイモンドが誕生。
新婚時代とはまた違った、新たな幸せが訪れるのですが、世界は第2次世界大戦へと突入していきます。
暗い時代の中、夫婦は助け合い、レイモンドも成長。
戦後は、経済が急速に発展してゆく中、2人とも老いを迎えていく・・・。そんな物語です。
戦争という特殊な状況を背景にしているものの、一家には特別に劇的な出来事が起こるわけではありません。
むしろ淡々と、普通の日常が描かれていきます。
映画は「見たことのないものを見せる」見せ物的な芸術として始まりました。
そもそもドラマチックな出来事を描くからこそ成立しやすいのが、映画なのです。
そんな前提に立てば、この作品ほど「映画的ではない」作品は、とても珍しいとも言えると思います。
でも、そこにはしみじみとした感動があることもまた、事実なのです。それは、
もしかしたら「普通の人生」を懸命に生きることへの共感なのかもしれません。