黒柿櫛目4寸小鉢（くろかきくしめ4すんこばち）

お浸しや和え物、フルーツやアイスクリームなどを盛ったり、飯碗の代わりや 取り分け用の小鉢に使ったりと、食卓での出番が多くなりそうな、少し深みのある 使い勝手の良いサイズの小鉢です。 柿の木は長い年月を経て、芯まで炭のように真っ黒になるものがあります。 その黒をイメージして器に施しました。 外側の櫛目は触り心地が良く、黒色と相まって凛とした佇まいを器に与えてくれます。 少し古風でありながら洗練された雰囲気は、料理をグッと引き立ててくれます。 この黒色は鉄錆色の顔料と希釈した翠貫入の釉薬が反応して表れます。 濃度の薄い釉薬は窯で焼く時に流れやすく、器肌の「景色」になります。 （この器の場合、柿色が淡く滲んで表れます。） 櫛目はひとつひとつ手で掻いて入れています。 掻いた土が器肌に残る事もあります。 これらを器の個性として楽しんでいただければと思います。