通販やフリマなどのサイトでよく見かける、
「訳あり」のひと言。
なにかと理由(ワケ)をつけて、
お客さまの関心を引こうとする
同業者の心理が透けて見えてしまい、
弊店は好きではありません。
むしろ使ってはならない表現として、
普段から心がけているワードです。
と、長い前置きをしたうえで申し上げます。
この時計はワケありです。スミマセン
この《クイーンセイコー》、
いったい過去に何があったのでしょう?
メカとフェイスは見まがうことなき《クイーンセイコー》。
しかし、それが同世代にあたる《ソーラー》の
ケース(ボディ)に収納されているのです。
両者は当時のカタログでも隣り同士。
サイズ上の「互換性」があったことも驚きですが、
いったいどんな事情が生じて、
ヤドカリさながらのシェイプシフトが果たされたのか?
興味は尽きません。
考えられるのは、おもに3つのパターンでしょうか。
まず、オリジナルの《クイーンセイコー》のケースが
何らかの事情で破損してしまい、
互換性のある《ソーラー》のパーツが用いられたとの仮説。
しかしメカもフェイスもまったくの無傷である事実が、
この説に異を唱えます。
ボディが交換を要するほどのダメージを受けた場合、
フェイスや駆動部にも少なからず影響が残るはず。
よってこれは違う気がします。
次に、時計店による「とりちがえ」説。
メインテナンスや修理預かりのさいに、
「たまたまそばにあった」両者を混同して
組み上げてしまったとの憶測です。
なきにしもあらず……ではありますが、
そうだとしても職人→店員→お客さま、と
何重にもチェックの目が注がれる環境下なら、
誰かが気づきそうなものです。
なので、これも少し考えにくいと思います。
最後は「お客さまのご要望」か、
もしくは「時計店のアレンジ」によって、
意図的に入れ替えられたとする見方です。
これがもっとも有力な仮説ではないでしょうか。
じつは戦前から戦後にかけての風土として、
時計舗の店頭では「テーラーメイド」や「オートクチュール」にも近い、
時計のパーソナライズ(個別化)が
日常的に行われていたそうです。
たとえばクイーンセイコーの購入希望者が、
「あら、お隣りの時計の形、いいわねぇ」
などと言いだせば、「お安い御用で」とばかりに、
お店がその場で側(ケース)を交換してくれることも、
けっして珍しくはなかったといいます。
本品もおおかたそんなプロセスを経て、
ご覧のようなスタイルに落ち着いた品ではないでしょうか。
セイコー純正のブレスレットから、
あえてデザイン性の高い当時のバンビ製に
交換していることからも、
この初代オーナーの並々ならぬスタイルへの
執着がうかがい知れます。
男性の時計マーケットでは、
こうした品はオリジナリティに「訳アリ」との観点から、
ともすると敬遠されがちなのですが、
わたくしどもはむしろ唯一無二の個性を買います。
彼らマニアにしたって最初はシンプルにカッコイイ時計や
可愛い時計に魅せられて蒐集を始めたはずなのに、
往々にしてモノサシがいつしか「市場価値」だの
「希少価値」だのにすり替わってしまうものなのですよね……。
わたしたちは「かわいい」や「素敵」を見きわめる、
初々しい感覚をいつまでも失うことなく、
素晴らしい出逢いや発見を重ねたいものです☺︎
唯一無二の《クイーン セイコー》。
個性的な道を歩む、
あなたにぴったりなパートナーです。
上記の事情から、
お求めやすい価格にしました。
使用感の少ない良品です。
1966年前後 日本製
23石 手巻ムーヴメント
文字盤:縦 約15mm×横 約11mm
本体:縦 約24mm(ラグを含む)
横 約17mm(リューズを含む)
重さ:約17.9g(ブレスレットを含む)
腕まわり:約160mm弱
*短縮(コマ抜き加工)可能です。発送前にお申し付けください。無料で承ります。なおお届け後の再調整は別途実費(¥1,000程度)を頂戴します。往復の送料もご負担いただきます。
材質:ホワイトゴールドメッキ
注油・精度調整済み
日差:±30秒前後(平置)
外箱・取説等の付属品はありません
•———•———•———•———•
弊店が販売前に実施しているメインテナンスについて。
https://minne.com/@solent/letters/83465
•———•———•———•———•
※数十年前に製造された骨董品(アンティーク)です。
本品も含め新品同様のまっさらで無傷な品ではありません。
性能も現代の製品には劣ります。
返品・返金は受けつけておりませんので、
「購入の際の注意点」を熟読のうえ、
慎重にご検討くださいませ。
通販やフリマなどのサイトでよく見かける、
「訳あり」のひと言。
なにかと理由(ワケ)をつけて、
お客さまの関心を引こうとする
同業者の心理が透けて見えてしまい、
弊店は好きではありません。
むしろ使ってはならない表現として、
普段から心がけているワードです。
と、長い前置きをしたうえで申し上げます。
この時計はワケありです。スミマセン
この《クイーンセイコー》、
いったい過去に何があったのでしょう?
メカとフェイスは見まがうことなき《クイーンセイコー》。
しかし、それが同世代にあたる《ソーラー》の
ケース(ボディ)に収納されているのです。
両者は当時のカタログでも隣り同士。
サイズ上の「互換性」があったことも驚きですが、
いったいどんな事情が生じて、
ヤドカリさながらのシェイプシフトが果たされたのか?
興味は尽きません。
考えられるのは、おもに3つのパターンでしょうか。
まず、オリジナルの《クイーンセイコー》のケースが
何らかの事情で破損してしまい、
互換性のある《ソーラー》のパーツが用いられたとの仮説。
しかしメカもフェイスもまったくの無傷である事実が、
この説に異を唱えます。
ボディが交換を要するほどのダメージを受けた場合、
フェイスや駆動部にも少なからず影響が残るはず。
よってこれは違う気がします。
次に、時計店による「とりちがえ」説。
メインテナンスや修理預かりのさいに、
「たまたまそばにあった」両者を混同して
組み上げてしまったとの憶測です。
なきにしもあらず……ではありますが、
そうだとしても職人→店員→お客さま、と
何重にもチェックの目が注がれる環境下なら、
誰かが気づきそうなものです。
なので、これも少し考えにくいと思います。
最後は「お客さまのご要望」か、
もしくは「時計店のアレンジ」によって、
意図的に入れ替えられたとする見方です。
これがもっとも有力な仮説ではないでしょうか。
じつは戦前から戦後にかけての風土として、
時計舗の店頭では「テーラーメイド」や「オートクチュール」にも近い、
時計のパーソナライズ(個別化)が
日常的に行われていたそうです。
たとえばクイーンセイコーの購入希望者が、
「あら、お隣りの時計の形、いいわねぇ」
などと言いだせば、「お安い御用で」とばかりに、
お店がその場で側(ケース)を交換してくれることも、
けっして珍しくはなかったといいます。
本品もおおかたそんなプロセスを経て、
ご覧のようなスタイルに落ち着いた品ではないでしょうか。
セイコー純正のブレスレットから、
あえてデザイン性の高い当時のバンビ製に
交換していることからも、
この初代オーナーの並々ならぬスタイルへの
執着がうかがい知れます。
男性の時計マーケットでは、
こうした品はオリジナリティに「訳アリ」との観点から、
ともすると敬遠されがちなのですが、
わたくしどもはむしろ唯一無二の個性を買います。
彼らマニアにしたって最初はシンプルにカッコイイ時計や
可愛い時計に魅せられて蒐集を始めたはずなのに、
往々にしてモノサシがいつしか「市場価値」だの
「希少価値」だのにすり替わってしまうものなのですよね……。
わたしたちは「かわいい」や「素敵」を見きわめる、
初々しい感覚をいつまでも失うことなく、
素晴らしい出逢いや発見を重ねたいものです☺︎
唯一無二の《クイーン セイコー》。
個性的な道を歩む、
あなたにぴったりなパートナーです。
上記の事情から、
お求めやすい価格にしました。
使用感の少ない良品です。
1966年前後 日本製
23石 手巻ムーヴメント
文字盤:縦 約15mm×横 約11mm
本体:縦 約24mm(ラグを含む)
横 約17mm(リューズを含む)
重さ:約17.9g(ブレスレットを含む)
腕まわり:約160mm弱
*短縮(コマ抜き加工)可能です。発送前にお申し付けください。無料で承ります。なおお届け後の再調整は別途実費(¥1,000程度)を頂戴します。往復の送料もご負担いただきます。
材質:ホワイトゴールドメッキ
注油・精度調整済み
日差:±30秒前後(平置)
外箱・取説等の付属品はありません
•———•———•———•———•
弊店が販売前に実施しているメインテナンスについて。
https://minne.com/@solent/letters/83465
•———•———•———•———•
※数十年前に製造された骨董品(アンティーク)です。
本品も含め新品同様のまっさらで無傷な品ではありません。
性能も現代の製品には劣ります。
返品・返金は受けつけておりませんので、
「購入の際の注意点」を熟読のうえ、
慎重にご検討くださいませ。
サイズ
本文に記載
発送までの目安
3日
配送方法・送料
宅配便
0円(追加送料:0円)
全国一律
全国一律
購入の際の注意点
【ヴィンテージをおすすめする理由】
懐中時計の時代から小型化や複雑化など、
めざましい発展を遂げてきた機械時計*。
クオーツ時計**の登場(1969年)により、
その様相は一変します。
(* **機械時計とクオーツ時計の違いについては後述)
それまでは職人が時間と労力を費やすことで、
はじめて実現しえた「精度」。
それがテクノロジーの力で、
いとも簡単に実現してしまう時代が到来したためです。
手づくりの精密機械から、大量生産の電化製品へーー。
それは時計の定義や概念さえも覆る大転換期でした。
ここ数年は高級品を中心に機械時計への回帰が見られますが、
メカの設計自体がだいぶ簡素化したため、
復活や復権とは言えない面があります。
かつて手作業が担っていたプロセスを、
プログラミングされた工作機が代替する場面も多く、
その違いはほぼ「別もの」といえるほど。
強度と使い勝手はやや増したものの、
手工芸品としての価値は下がってしまいました。
中世の昔から積みあげた知恵と匠みの結晶、機械時計。
またその「王位」を継承するために、
あらゆる技術を投入して開発された初期クオーツ時計。
わたくしどもがお勧めしたいのは、
そんなふたつのタイプの時計たちです。
【時計のきほん】
時計には大きく分けて、
・機械時計
・クオーツ時計
の2種類があります。
機械時計とは電源(電池)を用いない、
ぜんまい仕掛けの精密機械のことです。
クオーツ時計は水晶の電圧効果で駆動する電子機器です。
ほかにも音叉時計•電磁時計•電波時計などがあります。
【機械時計の使いかた】
機械時計は手動でぜんまいを巻く「手巻き時計」と、
内部に備わるローター(振り子)がぜんまいを巻き上げる、
「自動巻き時計」とに分かれます。
手巻きは指先でリューズを回してぜんまいを巻きあげてください。
自動巻きは人の手首の動きを利用して動力を蓄える仕組みですが、
それだけでは1日に必要なパワーを得られないので、
はじめは手巻き時計のように手で巻いて始動させます。
自動巻きとは「腕につけていれば止まらない」機能であり、
長時間放置すれば自然と停止します。
故障ではありません。
手巻き•自動巻きいずれにも共通して、
「使わない日もぜんまいを巻くべきか?」
というご質問をよくいただきます。
「どちらでもよい」が弊店の回答です。
使わない日は必ずしも巻く必要はありません。
毎日巻いて動かすほうが
機械の調子を維持しやすいとの説も耳にしますが、
たとえそうだとしても部品の消耗を考えれば五十歩百歩です。
再起動させるたびに時刻やカレンダーを合わせるのは、
たしかに少々面倒ではありますが、
「OFFの日」も無意味ではないというのが弊店の意見です。
【留意点】
機械時計は磁気に弱いという特徴があります。
テレビ・ラジオ・携帯端末・PCなど、
強い放電をともなう機器のそばに長時間放置すると、
内部が帯磁して精度が損なわれます。
磁気を帯びた時計は専門店のサービスを受ければ容易に回復しますが、
なるべく上記のような機器から離れた場所で保管することをお勧めします。
また現代の時計にくらべて防水機能は劣ります。
たとえ防水を謳う時計であっても、
経年劣化によりガラスや金属•ゴムパッキンなどの「水際」を守る部品に、
わずかな隙間が生じているかもしれません。
装着したままの遊泳や入浴は厳禁です。
極端な悪天候や本格的な洗顔のさいも念のため外すなど、
日常的に一定の配慮が必要です。
【お手入れ】
機械時計は正常に動いていても、
2〜3年に1度は専門店でオーバーホールを受けるのが理想です。
定期的に内外の汚れを落とし、メカの潤滑油を保つことで、
故障を未然に防ぎ、寿命を長持ちさせる効果があります。
クオーツ時計は2年程度のサイクルで電池交換が必要になります。
クオーツのオーバーホールは5年ごとがおおよその目安です。
【古物(ヴィンテージ)•骨董(アンティーク)のあつかいについて】
どんなによい品であっても経年変化をまぬかれることはありません。
どんなに美しい人も加齢をまぬかれないのと同様です。
内外に「傷み」は生じるもの……。
お渡し前に可能なかぎりメインテナンスを施してはおりますが、
現代の新品と同様のクオリティを期待されるお客さまに、
おそらく古物(ヴィンテージ)は向きません。
また現代とはちがい、
往時は製造者(売り手)がとり扱いや使用法について、
ユーザー側に一定の「理解」や「工夫」、
あるいは「自己責任」を求めていた時代です。
上記の磁気や湿気への気配りをはじめとして、
使用者が丁寧にとり扱うことを前提に製造された精密機器といえます。
とくに時計はかつて贅沢品であり、
代々引き継がれる「家宝」として流通していたため、
大切に扱うのが普通でした。
またそのようにつくられています。
時計がスポーツや冒険のツールとして用いられる時代以前の産物です。
用途そのものが違うとお考えいただくとよいかもしれません。
【アフターセールス】
販売前にオーバーホール(完全分解清掃)を施した一部商品を除き、
故障時の保証は付帯しておりません。
また近ごろ横行するすり替えや、
部品窃取といったトラブルを回避する意味からも、
ご購入後の返品•返金のご要望は承れません。
ご購入者さまには弊店の連絡先をお知らせしております。
故障やお困りごと、使用方法のご質問等につきましては、
どうぞお気軽にお寄せくださいませ。
対処法•解決策を見つけるお手伝いをさせていただきます。