ひとつめ。
あみぐるどーるのお顔にはおクチがありません。
ときどき、「ちょっとコワイ」と言われてしまうけれど、それでも付けないことにこだわっています。
見る人がどんな気持ちで見るのか、その時によって違って見える気がするからです。
うれしいときは、微笑んでくれているようで。
かなしいときは、大丈夫だよって言ってくれているようで。
にっこりの顔もいいけれど、私はこの優しい表情が好きなのです。
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ふたつめ
ボタンがありません。
お顔の目にボタンを使わないので、その時の編み方、綿の詰め方、針の力加減で微妙にお顔が変わります。変えているときもあります。
そのため、ひとつとして同じ顔ができません。
小さなお子さんがカミカミして遊んでくれるときでも、保護者の方が安心してみていられるのもいいところ。
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みっつめ
「正解」がありません。
実は、あみぐるどーるの本体を編むときは「正しい細編み」ではありません。
あえて「間違った」細編みしています。
と言っても、教科書上間違いなだけで、やってはいけないとかそういうものではないです。
こちらの編み目のほうが、お顔がキレイに見える気がするのです。
数十年やってきた編み方をあえて変えているので、あみぐるどーるを編むときはいつもよりいろんなところに力が入ってしまって少し時間がかかるのですが、お人形は見た目が命。
私の筋肉痛なんて二の次三の次。
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あみぐるどーるには「ない」もの。
そこに私のこだわりが「ある」のです。