『うさぎさんの食べやすさにこだわった首にやさしいフードディッシュ』の制作過程

『うさぎさんの食べやすさにこだわった首にやさしいフードディッシュ』の制作過程

当店の代表作である『うさぎさんの食べやすさにこだわった首にやさしいフードディッシュ』が、どのような工程で作られるかをご紹介します。 画像は左側から順番に ・粘土で成形したもの ・素焼きをして釉薬(ガラス質の塗料)を施したもの ・本焼きをしたもの(完成品) となっております。 一番左側と右側では大きさが一回り程違いますが、全て同じサイズで制作しております。 サイズが違うのは、焼成することで粘土の水分が抜け約13%程縮む為です。 それでは、それぞれの工程について説明いたします。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ・成形 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 画像のフードディッシュは白の『半磁器土』という粘土を使用しています。 焼く前はグレーがかった色をしています。 まずは土練り(蕎麦打ちの際の菊練りと似ています)をし、粘土全体を均一な水分量にし中の空気を抜きます。 その後、伸ばして型抜きをした粘土を石膏(せっこう)の型に巻き付けて成形していきます。 フードディッシュは特殊な形をしている為、この工程で約1時間程かかります。 成形が完了したら、最後にうさぎさんの印を押して完成です! ひとつひとつうさぎさんの模様を入れていくこの工程が一番好きです^^ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ・乾燥 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 成形したばかりの粘土には沢山水分が含まれている為、そのまま窯に入れてしまうと割れたり爆発したりします。 素焼きの前にはしっかりと乾燥させる必要があります。 粘土から水分が抜け縮む際に、粘土同士が引っ張られてヒビが入ってしまうことがあります。 フードディッシュは部分によって厚みが異なる形をしている為、ヒビ割れが起こることが他の器より多いです。 ヒビが入ってしまったら、修復は不可能なので諦めるしかありません。 頑張って作った器が駄目になってしまうのはとても悲しいです。。 無事に乾燥したら器を濡れたスポンジで拭き、表面を滑らかにします。 この工程を飛ばすと表面がザラザラしたり小さな傷がついた器になってしまう為、欠かせない作業です。 素焼きをする前に念の為200℃で5時間程炙ります。 外側は乾いていても、内部に水分が残っていると素焼き中に割れてしまう為、先に低温で焼いて中の水分を完全に飛ばします。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ・素焼きと施釉(せゆう) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 炙りが終わったらそのまま素焼きに突入です。 素焼きは700℃で焼成し、窯入れから窯出しまで約一日半程かかります。 焼きあがった器は、薄い橙色に変化しています。 土が焼き締り、爪で弾いたとき少し高い音がするようになっています。 器をひとつひとつチェックし、割れていないか確認します。 ここでもヒビが入っていることがある為、毎回ドキドキしながら確認しています。 器の底をヤスリがけし、ぐらつかないようにしていきます。 丁寧に水で洗って乾燥させてから釉薬(ガラス質の塗料)をかけていきます。 名入れオーダー品の場合は、釉薬をかける前に先に絵付けをします。 画像の真ん中の器が素焼き後に釉薬をかけたものです。 釉薬をかける作業が苦手な私は、毎回苦戦しながら何度も手直ししています。。 ちなみに、液体のときの釉薬には透過性がありません。 焼くと透明になるのが不思議です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ・本焼き ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー いよいよ本焼きです。 1230℃~1250℃で焼成し、窯入れから窯出しまで約2日半ほどかかります。 窯の温度が下がり、蓋を開けるときが一番緊張する瞬間です。 祈るような気持ちで器を取り出し、綺麗に焼けていると本当に嬉しいです! 残念なことに、素焼きまでは問題なかったのに、本焼き中に割れてしまう器もあります。 最後の最後で割れてしまうのは非常に悲しいですが、割れるかどうかは本焼きするまでわからないことなので仕方ありません。 無事に焼きあがった器は、最後にもう一度高台部分をヤスリ掛けし、完成品となります。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ・最後に ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ここまでお読みくださってありがとうございます! フードディッシュを送り出すときいつも『持ち主さんの役に立ってきてね』と、願いを込めて梱包しています^^ 全てのうさぎさんとうさ主様の為にこれからも頑張って制作いたしますので、今後とも暖かく見守ってくださいませ。

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