売上スリップ型革製しおり

市販の書籍に挟み込まれている「売上スリップ」をモチーフにしたオリジナル革製しおりです。 誰もが一度は目にした事があるにも関わらず殆ど顧みられる事がなく、時には書店員さん達に「邪魔、無駄、床に落ちてる」などと揶揄され、POSシステムの普及やコスト削減の観点から廃止されつつある「売上スリップ」。そんな「売上スリップ」のいじらしさと意外なデザイン性に惹かれオリジナルデザインで且つずっと使える革製のしおりとして生まれ変わらせたのが本商品になります。本に関わり本を愛する全ての人々に末永く使って頂きたい商品、それがこの「売上スリップ型革製しおり」です。 「売上スリップ」とは、市販の書籍に挟み込まれている二つ折りの細長い短冊状の紙の事。片面が売上の管理に使用される「売上カード」、もう片面が出版社や問屋への注文に使用される「補充注文カード」という2つの役割を持つ伝票となっています。基本的には購入時に書店で引き抜かれてしまうものですが、オンライン通販などで購入した場合は挟み込まれたまま送られてくる事もあります。昨今は書籍本体に記載されているバーコードを使用したPOSシステムの普及により「売上カード」としての役割はなくなってきており、コスト削減の一環として廃止する出版社も増えてきているとの事です。 本商品の製作に当たっては、まず様々な出版社の「売上スリップ」について研究。それにより記載すべき事項やレイアウトに一定の決まりはあるものの、それ以外は意外と自由であり、一見全て同じ様な「売上スリップ」のデザインにも実は出版社や書籍によってかなりの違いや個性がある事に気付いた次第です。 続いて「売上スリップ」の発行対象となる架空の書籍情報を次の通りに設定。 ・出版社：サンブックス出版 ・書籍名：imaginary sales slip 空想売上スリップ大図鑑 ・著者名：本尾積読 ・価格：1,980円 ・ISBNコード：ISBN978-4-12345-678-9 ・Cコード：C0693（一般・図鑑・日本文学、小説・物語） デザインに関しては、「売上カード」と「補充注文カード」で記載すべき事項が基本的に同一で似た様な印象になってしまうため、「売上カード」の方は書籍名を大きく目立たせてデザインは極力シンプルに、逆に「補充注文カード」の方は段組みを複雑にしてレイアウトの面白さを魅せるデザインとして、自分が思い描く理想の「売上スリップ」像を追求しました。個人的には「売上カード」と「補充注文カード」の線が頂点でつながっているところが気に入っています。バーコードについては、今回設定した書籍情報のバーコードを個人で生成する事が困難だったため、当ストアのQRコードに変更しました。書店（帳合）印欄にはロゴマークを載せてデザイン上のアクセントとしています。 素材については、耐久性と高級感を求めて厚紙への活版印刷と革製の両方で検討を進めましたが、コストの観点から革製を選択。最終的には油分が多くしっとりとした手触りが気持ち良い国産本革「栃木レザー」のヌメ革を採用しました。厚みは折り曲げ可能な0.6mm厚。「売上スリップ」の最大の特長である上部の丸い突起部分（通称：ぼうず）も専用抜型を起こして正確に再現しています。あと単純に革の良い匂いがします。印刷方法についてはレザー加工、インクジェット、箔押し、素押しなどで試作した結果、革の凸凹とした触感が楽しく表情豊かな素押しに決定。QRコードも実際に読み込める程の精度の高さです。当方ネット調べではありますが本革に素押しでQRコードを実装した実例は意外と珍しいのではないかと考えています。 全体としては、「売上スリップ」という普遍的なモチーフながらも、本革に素押しでオリジナルデザインを印刷する事により、個性的且つ意外性のあるアイテムになったと自負しております。また個人的には元書店（サンブックス）の息子として思い入れがあるアイテムを商品ラインナップに加える事ができて万感の思いです。 最後に、関西発やわらかニュースサイト「まいどなニュース」さん@maidonanews に本商品を取材して頂きましたので紹介させて頂きます。製作秘話など盛り沢山の内容になっていますので是非チェックしてみてください。記者の金井さんありがとうございました！ ☞本に挟まる「売上スリップ」そっくり！の革製しおりが話題　昼寝から目覚めたら「全部売り切れ、マジで！？」 ☞ https://maidonanews.jp/article/14424770 以上、宜しくお願い致します。売上スリップ感謝永遠に