ドードーのぬいぐるみ

マダガスカル沖はモーリシャス諸島に生息し、今年２０２３年から数えて３４３年前に絶滅した鳥、ドードーの姿を再現したぬいぐるみです。 『不思議の国のアリス』の挿絵で描かれた姿が御馴染みかと思いますが、自分にとっての『馴染み』は、小学生の頃に出会った『ドードーを知っていますか』という絵本です。 綺麗で可愛い絵柄と、静かで優しく、そして淡々とした文章で絶滅動物達の辿った運命が綴られた本は子供心に非常に強烈な印象に残り、現在の自分の絶滅動物に対する強い思い入れの根っことなりました。 翼の短い飛べない鳥、真ん丸な身体に短い脚で、走ろうとするとお尻が地面に付いてしまったというどんくさい鳥、天敵のいない島で生息していた為に誰かが自分達を脅かすなんて事を考えもしなかったであろう穏やかな鳥、『ドードー（おばかさん）』なんて酷い名前を付けられた鳥。 島に来た人間と彼等が連れて来た動物達に狩り尽くされて、発見からたった８３年で滅びてしまった鳥。 自分が一度でいいから会ってみたかった鳥、死後の世界があるならば絶対会いたい鳥、そして過去に羊毛フェルトやら粘土やらで、アライグマの次くらいに挫折を繰り返した題材でもあります。 以前にオーダーメイドでニワトリさんとカカポさんの依頼を同時期に受け、四つ足ではない『鳥』の作り方を掴む為に作ってみた子でもありますが、かなり理想通りのドードーになったと思っています。 前に作成した子アライグマのぬいぐるみにも使用した、FURMARKETさんのチンチラファーをメイン生地に使用しているので肌触り良く、真ん丸ボディですので抱き心地もふわふわな柔らかボディになっております。 羽根はフェルトを沢山カットして作り『鳥の翼』っぽい感じを目指してみました。 身体と短い翼、足にはトイスケルトンを内蔵していますので、ある程度のポージングが可能です。 とはいえ、首も足も翼も短い上にまん丸いボディなので、当店の他のトイスケルトン内蔵ぬいぐるみと比べると『ポージングしてる』感については、やや微妙な処もあります。その辺も『どんくさい鳥』であるドードーらしい……と御笑覧頂ければ幸いです。 現実の世界では悲しい最期を遂げてしまった鳥への思い入れだけはたっぷり詰まったこの子に、温かく安心して過ごせるおうちを下さる優しい飼い主様の御迎えをお待ちしております。