KENT HATさん に宛てて書いています。
KENT HATさんへ
ご無沙汰しております、こんにちは。
ちょっとお礼を伝えたくなり、筆を取らせていただくことにしました。
今日は、まだ6月のはじめというのに、あんまり日差しが強いものですから、
帽子を被って、会社に出かけようと思ったのです。
ちょっと大人しい、小麦色の麦わらを持って靴まで履いたのですが、
「そうか、今日はちょっと苦労な仕事があるんだった」
と気づいて、えいっと靴をふたつとも脱いでしまって、
ペタペタと小走りして、いちごの帽子を取りに戻りました。
これを被って鏡を見たら、
「ああ、元気そうな人だなあ」
と自分でも感心するような気持ちになるから、おかしいです。
にこっとした顔しか似合わない帽子なのです。
だから気分がよくなって、スキップでもするように駅まで駆けました。
去年この帽子と出会ってから、いろんなところに一緒に出かけました。
横浜の中華街にも行きましたし、
家の近くで、小ちゃい花火も見ました。
京都へ旅行にも出かけました。
長い間あこがれていた「納涼床」も、
この帽子で流れる川をそうっと見下ろしました。
この帽子は、たのしい思い出をいっぱい知っている帽子です。
だから、頭に乗せる度、付き合いが長くなる度、うれしくなるのですね。
今日、本当に素敵な作品と出会ったと思いました。
改めてお礼が言いたくなったのです、
つくってくださって、ありがとうございました。
これからも大事に、一緒に過ごします。
2019.06.05 中前結花
:そういえば、今日のちょっと大変な仕事も、思いの外、とてもうまくいきました。帽子のおかげかもしれません。
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