気づけば増えているコレクション
いつからか、美術館や個展に出かけたときや旅先で雑貨屋さんに立ち寄ったとき、行きつけのお店で長居してしまったとき…などは、「ポストカードを買って帰る」というルールのようなものが、自分の中にできていました。
最初は小さな紙袋に入れていたものの、量が多くなるにつれ、1枚1枚ファイリングするように。たまに思い出のアルバムをめくるように、目を細めて眺めています。
特に気に入ったものを壁に飾っているのですが、模様替えのようにアルバムから抜き出して、「入れ替え」を行うことも。
気づけば、たくさんの描き手の方のイラストに囲まれて暮らしています。
1枚1枚にエピソードが。
手紙を書くのも趣味ですが、基本的には便箋を使用するので、ポストカードに書くことはあまりありません。あくまでポストカードはコレクション用として購入し、同じデザインの一筆箋や便箋を買うこともしばしば。
1枚1枚に「これは、あのときの」「これは、あの作家さんの」と、人に話したくなるような思い出が詰まっていますし、選び取ったときの気持ちまでしっかりと覚えていたりするものだから、おもしろいです。
海外の街並みや、美術館の展示作品も多いので、知るはずのない時代、行ったこともない場所が、「思い出」としてアルバムに綴じられているのも、なんだか不思議な心地がします。
美術館で恋したものたち
美術館に出かけると、やはり「ああ、なんて素敵なんだろう」「持ち帰って、部屋に飾ることができたらなあ」と思う作品とたくさん出会います。原画はもちろんのことですが、レプリカにも手が届かない…というときも、ポストカードであればたくさん選び取って、自宅でもたのしむことができるため、本当に本当にありがたい存在です。
左上の、アンリ・ルソーの《馬を襲うジャガー》は非常に好きな作品で、大きなファブリックパネルも自宅に飾っています。
個展から、大切に連れ帰る
絵本の原画展や、好きな作家さんの個展では、ついつい買いすぎてしまうことも。せなけいこさんの展示は大阪まで出かけて、たくさんの袋を抱えて東京に帰りました…(笑)。
そのほか、大好きな内藤ルネさんのものや、元・同僚であり、minneでも人気の作家さんtikoさんのおにぎりポストカードもお気に入り。
・tikoさんの「海苔と梅のおにぎりポストカード」
ミナ ペルホネンの展覧会「つづく」で購入したポストカードや、香取慎吾さんの日本初個展で購入したカラフルなポストカードも宝物です。ちえちひろさん(左下)、土屋みよさん(右上)も大好きなイラストレーターさんで、選び取るのが大変でした。
眺めているだけで、それぞれの場所でも思い出が、ふわり、じっくり…と蘇ってきます。
・土屋みよさんの「ポストカード」(右上)
忘れられない思い出の「しおり」
ライオンキングのポストカードは、4年ほど前に取材で「劇団四季」さんの稽古場にお邪魔したときに頂戴したものなのですが、取材中、あまりに熱いお話が続き、お話されている方も、聞いているわたしまで涙が止まらなくなってしまった…という忘れられない思い出が詰まっています(笑)。
「HAKATA」(右上)のポストカードは昨年、仕事で出かけて泊まった博多のホテルでいただいたもの。右下は、昨年末に同僚と出かけた鎌倉旅行で買ったもので、「しおり」のように、それぞれの1シーンにまた出会わせてくれます。
どれも恋しい思い出ばかり…またいつか、旅行に出かけたいですね。
出会いの記念に
minneでも、気に入ったものをよく購入します。ひと目惚れしたものも多いですが、そのタッチに魅了されて、エッセイやコラムの挿絵をお願いし、その記念として購入させてもらった作品もたくさんあります。それぞれに素敵な名前が付けられていたりするのも、たのしいポイントです。
・佐藤香苗さんの「いじわる」
・空想街雑貨店さんの「海月とアクアマリンの楽園」
・カンザキハルカさんの「カメラと鏡」
・misa itoiさんの「my favourite postcards」
・新井美樹さんの「クリスマスセレクト」
出会いの記録になっていくコレクション
たくさんの思い出がぎゅっと詰まったポストカードコレクション。手の届く価格、収まりやすいサイズで、作品を美しく切り取って届けてくれるアーティストへのみなさんには感謝ばかりです。
こんな出会いがあったなあ、こんな場所に出かけたなあ…と、思い出と切り離せないポストカードたち。アルバムもすべて埋まってしまったので、この次の1枚からは2冊目に突入する予定です。
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