作り手は、aurinco*さん
aurinco*
「日だまりにいるようなあたたかい気持ちになる」をコンセプトに、刺繍アクセサリーを制作。
https://minne.com/@aurinco23
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aurinco*が生まれるまで
ジャンルにとらわれず日常的に“ものづくり”をしていたご両親の影響で、幼いころから手を動かしてつくるということが暮らしの一部だったというaurinco*さん。
aurinco*
母は、編み物やミシンで洋服をつくってくれたり、お菓子やパンなども手づくりしてくれるくらい料理も得意でした。父はもともと手先が器用で、粘土や日曜大工、PC関係まで…お裁縫、料理以外なら本当になんでもつくってくれました(笑)
何かをつくりたいときには、いつもおおよその道具が家にそろっていましたし、本好きの母のおかげで家には図書館のように本がたくさんあったので、何事にもスムーズに取り掛かることができていたんです。
何かをつくりたいときには、いつもおおよその道具が家にそろっていましたし、本好きの母のおかげで家には図書館のように本がたくさんあったので、何事にもスムーズに取り掛かることができていたんです。
刺繍でつくり出される、その繊細なデザインが魅力。
aurinco*
刺繍のアクセサリーをつくるようになったきっかけは、わたし自身が金属アレルギーでピアスが使えなくなったことからでした。ピアスに比べてイヤリングは数が少なく、なかなか気に入るデザインのものがなかったんです。「シンプルだけど、できれば人とは違うものを身につけたい」そんな想いから「自分でつくればいいんだ!」と考えるように。布を購入して制作してみたり、いろいろと試してみましたが、糸から刺繍でモチーフを0から生み出す、ということに魅力を感じるようになりました。
自分が“欲しい”ものを
aurinco”は、フィンランド語で“日だまり・日が集まる場所”を意味することから、手に取る人がほんわか日だまりにいるような、あたたかな気持ちになれるような…そんな想いを込めて、ひとつひとつ丁寧に制作されているといいます。
光の当たる角度によってビーズが繊細に輝く「“haru no hikari”刺繍イヤリング」。
aurinco*
作品づくりにおいて大切にしていることは、自分が“欲しい”と思えるかどうか。デザインはもちろんですが、手仕事のぬくもりを残しつつ、見えないところまで丁寧につくり上げる…aurinco*ならではの作品づくりを心がけています。特にネット販売の場合は、実物を手にとって選んでいただけない分、写真よりもさらに実物の方が良いと感じていただけるよう、心を込めてつくっています。
aurinco*さんの人気シリーズ。「『ドーナツ』刺繍ブローチ」と、「『ドーナツ』耳飾り」。
aurinco*
素材選びも、こだわりのひとつ。糸や裏地など、試作品をつくってみては、自ら使用して強度や使い心地を試しています。「念には念を」重ねて、ひとつひとつの制作にすごく時間を費やしています。おかげで試作品の数がすごいことになってきました(笑)
aurinco*
そしてわたし自身、「気に入ったものは色違いやセットで欲しい」という、ちょっと欲張りなタイプなんです(笑)ですから、同じデザインでブローチや耳かざりをつくったり、カラバリを数色用意することも多いです。選んでいただいているときからわくわくしてほしいですし、実物を手にしていただいたとき、とびきりの笑顔で鏡の前に立ってつけていただきたいと思っています。
そんなaurinco*さんの新作をご紹介します。
新作は、菱形の刺繍ブローチ
aurinco*
秋ファッションにも似合うブローチを制作したいと思いました。わたしの作品を改めて見返してみると、「丸」や「半円」をモチーフにしているものが多く、どうやら潜在的に、丸くてふんわりした人に憧れているのかもしれませんね(笑)
今回はそんな「丸」を使って、「丸くない」形のものに挑戦しています。デザインを描いてはやり直し、「これだ!」というものになかなかたどり着けず…。そんな中で、まったく別の作品を制作していたときに、突然ビビッと思い浮かんだデザインでした。
今回はそんな「丸」を使って、「丸くない」形のものに挑戦しています。デザインを描いてはやり直し、「これだ!」というものになかなかたどり着けず…。そんな中で、まったく別の作品を制作していたときに、突然ビビッと思い浮かんだデザインでした。
aurinco*
デザインが決定してから、実際に制作を開始すると、「丸でひし形をつくる」というのは想像以上に難しく、ほんのすこしずれてしまうだけで、まったく印象の異なるものになってしまうことに気づきました。
aurinco*
また、当初オーガンジー生地をいかした半透明のデザインにする予定だったものの、強度に不安が残り、見た目は非常に気に入りましたが、泣く泣く見送ることに。
デザインの繊細さを大切にしつつも、強度は絶対に担保したい気持ちがあるので、裏地をつけることで補強。素材の透明感を活かしながら、裏地をたのしめる仕様にし、花柄からボーダー、チェックなど色々試してみました。
デザインの繊細さを大切にしつつも、強度は絶対に担保したい気持ちがあるので、裏地をつけることで補強。素材の透明感を活かしながら、裏地をたのしめる仕様にし、花柄からボーダー、チェックなど色々試してみました。
aurinco*
そうして、シンプルなaurinco*らしいデザインに落ち着いたと感じています。糸と生地の組合せによってカジュアルにもナチュラルにも馴染む作品となり、わたしのこだわりも叶えることができました。
最後に、記事を読んでくださったみなさんに向けてメッセージをいただきました。
aurinco*
これまで、いただいたメッセージなど、お客さまからの言葉が原動力になりコツコツ続けてくることができました。今では、続けてこられて、本当に良かったと心から思っています。おばあちゃんになっても大好きなものづくりを続けることができれば…。これからも、どうぞよろしくお願いします。
連載「新作おしえて」はSNS連動企画です。minne作家のみなさんは、TwitterまたはInstagramにて「#新作おしえて」「#minneとものづくりと」の2つのタグをつけ、新作画像と作品URLをつけてぜひご投稿ください。
文 / 堀田恵里香