秋になると、祖父が袋いっぱいに入った柿をもってきてくれます。
「あげでみで、まだすぶいよぉだば、くぢくえでおげ!」
(開けてみて、まだ渋いようなら、口閉じておけ)
と言いながら。
ひらがなにして書き起こすと、もはや日本語ではなくなりますね。笑
庄内の柿は渋柿。食べると口の中がしゅわしゅわ?ざわざわ?になりますね。
その「渋」を取るために、祖父は35度?くらいの焼酎を使うそうです。
鶴岡では焼酎で渋抜きすることを「さわす」といい、渋抜きした柿を「さわし柿」と呼びます。
昔は、柿のヘタのあたりに焼酎をちょんとつけ、袋に入れて密閉し数日おいてさわす、というやり方だったそうです。
やり方は色々あり、母によると祖父は、オムツに焼酎を浸して柿と一緒に袋に入れていたそうです。オムツ😓
そのあとは、タオルに変わったようですが。笑
庄内柿は種がなく、甘みがあり、シャリッという歯ごたえがあって美味しい柿です。
柿の思い出と言えば、私が小学生の時の「柿の皮むき大会」
祖母が冷えた座敷からどっさり「さわし柿」を持ってきてくれ、私は妹と並んで包丁をもって、なん十個も柿の皮をむいて練習したのを覚えています。
私たちがむいた、手垢だらけの柿は、いったい誰が食べてくれたんだろう・・・。