治五左衛門のある山形県鶴岡市では馴染みの「とち餅」
とち餅に使う「とちの実」は、実は日本人の主食だったそうです。
栃の木がいたるところにあり、
また脂質やたんぱく質、ミネラルなど栄養豊富な食材だったからでしょうね。
しかし、今では地元でも希少な食材です。
理由は、栃の木が減っていること。
また、十分な灰汁抜きをしないと食べれない食材ですが、手間がかかること。
治五左衛門で使用しているとちの実は、
鶴岡市の朝日村(あさひむら)で採れたもので、地元のおばあちゃんが昔ながらの方法で作業しています。
乾燥させる作業では、とちの実が上下まんべんなく乾くように一個一個を手作業でひっくり返し、
乾燥を止めるタイミングを計るときは、実を地面に落とした時の「カラカラ」の音の響きで判断。
乾燥しすぎると、中の実が粉々になってしまうからなのだそうです。
こんな風に、一粒一粒に思いを込めて作られるとちの実は、
食べた人たちに大きなエネルギーを届けてくれるはずです。