minneで初めて作ったもの。

minneで初めて作ったもの。

私がminneで初めて作品を登録したのは、 『二つ折り財布』です。 当時の私は、毎日フルタイムの仕事が終わってから食事の準備や家事を済ませ、寝るまでの時間、毎日練習していました。 かさ張らず、家計用と自分用のお財布を一つに纏められる財布が作りたい!と思い、取りかかったのが二つ折り財布でした。 独学で、型紙もなく、作り方も自己流で、いきなり生地に線を描き裁断し、縫製していました。 ただ、作りやすくするために、試行錯誤の中、裁断する生地の大きさは2種類にし、それを工夫して縫製しようと決めていました。 今は、この二つ折り財布の作品以降は型紙を作り制作していますが、二つ折り財布の型紙だけはなく、今に至ります。 財布の両端を、バイアステープを使わず、手縫いで一針一針、表からも裏からも縫い目を見せない縫製の仕方で、毎日練習していました。 バイアステープの縫製だけで、約2時間かかりました。 ミシンですれば、時間も短縮できますが、手縫いでのまつり方にこだわったのには、理由があります。 それは、今でも変わらない気持ちで、『極力縫い目を見せずに縫製することで、使用中の糸のほつれを防ぎたかった』からです。 繰り返し、繰り返し作り、練習し、袋や箱がいっぱいになりました。 初期の頃の作品の試作品は100個以上になるため、全てではないものの、今でも手元に置いています。 でも、独学が故に、うまくなりたい!もっと、少しずつでもいいから、うまくなりたい!という気持ちが私の心を支えていました。 やっと時間をかけて完成した瞬間、見返して納得いかなければ破棄したり。 今でも、見返せるところに過去の作品を置くことで、当時の事を思い返しています。 あの時があったからこそ、少しでも綺麗に見えるようにと、沢山の縫い方を練習できたし、 あの時があったからこそ、今のものづくりへの向き合い方の気持ちにも繋がっています。 ものづくりをする日々の中で、初心をいつも忘れてはいけないと、言葉を話すことはできないけれど、その『もの』という存在そのものが、初期の頃の作品たちが教えてくれている気がします。

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布小物作家 ~紡いだ物語を作品に添えて~

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