【ゆらめく光を宿す美しいルース】ビアクォーツ 2.1ct

【卓越した技術とクリエイティビティでカットされた麗しいビアクォーツ】 そのクォーツの色はビール色。シトリンでもレモンクォーツでもない、とても味があるイエローブラウンのクォーツ。そのカラーはまるでビールのようにも見えるので、「ビアクォーツ」と呼ばれています。 ビアクォーツはパワーストーンとして丸玉になったり、ビーズに加工されているものはたまに見かけますが、ジュエリーに使えるほど美しいルースで出てくるのは大変珍しいでのす。石の個性で色調や濃淡にばらつきがあり、理想の色を選び出す作業すらも楽しく感じる程、好奇心をかき立ててくれる石でもあります。 このページでご紹介しているビアクォーツは、一見スタンダードなラウンドブリリアントカットに見えますが、手に取ってみるとその印象が一変します。まるで液体がゆらめいているような、石から本当にビールがこぼれ出てきそうな不思議な輝きをもち、その美しさに圧倒されてしまいます。 この不思議なカットの秘密は裏面にあります。パビリオン側（裏側）をよく見ると、コンケーブカットのような、フラットではなく丸く抉られたカットになっています。普通のコンケーブカットはエッジがシャープになるのですが、そこをわざわざ丸めることで、とろりとした柔らかな輝きを生み出しているのです。宝石研磨をやっていると、いかにエッジを鋭く立たせるように削るかが腕の見せ所と教えられます。それを丸くしてしまう逆転の発想に脱帽です。 クォーツのようにどちらかというと超定番の石に、特別な魅力を与えるため、工夫と創造力、そして技術と手間暇を惜しむことなく注ぎ込んで作られたルースは多くはありません。世の中にたくさん出回っているため、一つ一つの値段が高くすることができないからという事情もあります。よほどの情熱を持ち、採算度外視で取り組まないと出来ないことです。このビアクォーツの美しくも型破りなカットからは工場主か研磨士の石に対する深い愛を感じます。 昔から親しまれてきた石だけあって、硬度も耐久性も申し分ないクォーツ系の石。もちろん、ジュエリー加工にもおすすめです。