フランスの紙のデザインの枠部分に写真を入れるクロモスの台紙に貼られた鶏卵紙の古写真。
いずれもナポレオン三世時代のアンティークのオリジナルです。
クロモスはエンボス加工で、それぞれの凹凸のみでなく、紫陽花(花弁の形や、当時のクロモスのこのタイプの意匠から、わすれな草かも知れませんが、青と紫の二色です)が手前で薔薇が奥に見えるといった具合に立体的に見えるよう工夫されています。
紫陽花自体もエンボスに強弱があり、手前にあるものと奥にあるものに見えるような加工と、そのそれぞれにも前後の奥行きが異なるように見えるような加工が施されています。
写真を入れる部分が紙のデザインというのはあまり見られないもので、下の方に丸まった端も描かれています。
紙の枠にはロープデザインの緑色の糸で縁取りがあり、全体的に凝ったデザインです。
ただ、紙製故に、周囲が折れたり千切れそうな部位も多くあります。
周りの部分については配送中に破損する可能性もあります。
意匠だけでなく、色彩もアジサイの青味にバラの赤味が差し色になり、鮮やかで美しいです。
アルバムに貼り付けられていたもののようで、裏の一部にレース模様のようなアルバムの台紙らしきものが付着しています。
写真周りの一部の糊は後代(1900年代)の補強と見られ、アルバム等の台紙から剥がされた後に補強されたようです(紙と共にテスト済み)。
写真の方もレアなもので、ロシア皇族のアレクサンドラ・イオシフォヴナ大公妃と末息子のヴァチェスラフ大公の赤ちゃん時代の写真で、あまり出回っていません。
大公の方は若くして病没しているため、写真自体があまり残っていません。
写真中の人物のドイツ帝国ザクセン=アルテンブルク公女アレクサンドラ大公妃はロシア皇帝ニコライ一世の次男であるコンスタンティン大公の妃で、夫妻の長女のオリガ・コンスタンティノヴナ大公女がギリシャ王妃となり、その息子のギリシャ=デンマーク王子アンドレアスがイギリス女王エリザベス二世の夫のエジンバラ公爵フィリップの父に当たるため、アレクサンドラ大公妃は現イギリス国王チャールズ三世の直系祖先となります。
ギリシャ王妃オリガの夫はギリシャ国王として戴冠する前はデンマーク王子であり、当時のギリシャ国王とデンマーク皇太子は、イギリス王妃アレクサンドラとロシア皇太后マリア姉妹の兄弟でもあったことから、ギリシャは一部の元ロシア皇族の亡命先ともなっていました。
この写真の裏書きにはフランス語でアレクサンドラ大公妃~とありますが、当時のフランスにも、アレクサンドラ大公妃の孫息子のギリシャ=デンマーク王子ニコラオスの妃となったエレナ・ウラジミロヴナ大公女の兄でロシア皇帝を自称していたキリル・ウラジミロヴィッチ大公一家、ラスプーチンを暗殺したディミトリ・パヴロヴィッチ大公(実質最後のロシア皇帝ニコライ二世の甥、皇后アレクサンドラの姉・エリーザベト・フョードロヴナ大公妃の養子)とその異母妹等の亡命ロシア皇族が住んで、パリの社交界や芸能界に身を置いていました。
写真の方の状態は悪くなく、セピアカラーで小さいですが、割と鮮明です。
▼サイズ
∇ - mm
何かありましたらご質問下さい。
フランスの紙のデザインの枠部分に写真を入れるクロモスの台紙に貼られた鶏卵紙の古写真。
いずれもナポレオン三世時代のアンティークのオリジナルです。
クロモスはエンボス加工で、それぞれの凹凸のみでなく、紫陽花(花弁の形や、当時のクロモスのこのタイプの意匠から、わすれな草かも知れませんが、青と紫の二色です)が手前で薔薇が奥に見えるといった具合に立体的に見えるよう工夫されています。
紫陽花自体もエンボスに強弱があり、手前にあるものと奥にあるものに見えるような加工と、そのそれぞれにも前後の奥行きが異なるように見えるような加工が施されています。
写真を入れる部分が紙のデザインというのはあまり見られないもので、下の方に丸まった端も描かれています。
紙の枠にはロープデザインの緑色の糸で縁取りがあり、全体的に凝ったデザインです。
ただ、紙製故に、周囲が折れたり千切れそうな部位も多くあります。
周りの部分については配送中に破損する可能性もあります。
意匠だけでなく、色彩もアジサイの青味にバラの赤味が差し色になり、鮮やかで美しいです。
アルバムに貼り付けられていたもののようで、裏の一部にレース模様のようなアルバムの台紙らしきものが付着しています。
写真周りの一部の糊は後代(1900年代)の補強と見られ、アルバム等の台紙から剥がされた後に補強されたようです(紙と共にテスト済み)。
写真の方もレアなもので、ロシア皇族のアレクサンドラ・イオシフォヴナ大公妃と末息子のヴァチェスラフ大公の赤ちゃん時代の写真で、あまり出回っていません。
大公の方は若くして病没しているため、写真自体があまり残っていません。
写真中の人物のドイツ帝国ザクセン=アルテンブルク公女アレクサンドラ大公妃はロシア皇帝ニコライ一世の次男であるコンスタンティン大公の妃で、夫妻の長女のオリガ・コンスタンティノヴナ大公女がギリシャ王妃となり、その息子のギリシャ=デンマーク王子アンドレアスがイギリス女王エリザベス二世の夫のエジンバラ公爵フィリップの父に当たるため、アレクサンドラ大公妃は現イギリス国王チャールズ三世の直系祖先となります。
ギリシャ王妃オリガの夫はギリシャ国王として戴冠する前はデンマーク王子であり、当時のギリシャ国王とデンマーク皇太子は、イギリス王妃アレクサンドラとロシア皇太后マリア姉妹の兄弟でもあったことから、ギリシャは一部の元ロシア皇族の亡命先ともなっていました。
この写真の裏書きにはフランス語でアレクサンドラ大公妃~とありますが、当時のフランスにも、アレクサンドラ大公妃の孫息子のギリシャ=デンマーク王子ニコラオスの妃となったエレナ・ウラジミロヴナ大公女の兄でロシア皇帝を自称していたキリル・ウラジミロヴィッチ大公一家、ラスプーチンを暗殺したディミトリ・パヴロヴィッチ大公(実質最後のロシア皇帝ニコライ二世の甥、皇后アレクサンドラの姉・エリーザベト・フョードロヴナ大公妃の養子)とその異母妹等の亡命ロシア皇族が住んで、パリの社交界や芸能界に身を置いていました。
写真の方の状態は悪くなく、セピアカラーで小さいですが、割と鮮明です。
▼サイズ
∇ - mm
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