陽の当たる窓辺がお気に入りで、部屋の植物たちを毎日移動させて水やりをたのしんでいます。季節ごとにそれぞれの見ごろが訪れますが、このところ特に目をたのしませてくれるのが、紅紫壇(べにしたん)。いちばんの見ごろは実が赤くなる9月以降とのことですが、春先に見せる蕾をつけた姿がたまらなく愛しいのです。
ピンクの蕾が次々と
・「bonsaiyasu」さんの小品盆栽 ベニシタン
花屋や青空市場に出かけると、くせのようなもので、ついついサボテンや苗を連れて帰ってきてしまいます。そのせいで、部屋はいつしかグリーンでいっぱいに。
室内の観葉植物だけでは飽き足らず、この春はじめてみたのが「盆栽」です。初心者でも育てやすいという、丈夫な「紅紫壇(べにしたん)」から迎えてみることに。大きさ、器のデザインも好みにぴったりで、まさに「これ!」と目を奪われるとてもうれしい出会いでした。今回は青空市場ではなくminneで出会ったbonsaiyasuさんの作品です。
つぶつぶとした蕾が次から次へと色づき、ずっとながめていたくなる愛らしさです。bonsaiyasuさんは「盆栽にこだわり続けて40年」とのこと。手間をかけ、愛情をかけ、たくさんの季節を重ねてこられました。
自然の中の四季の移ろいを、手のひらサイズで感じさせてくれるところが、盆栽の一番の魅力だと思っています。「将来どんな樹にしようか」と想いを巡らせながら、お手入れや剪定をするのがなによりたのしい時間です。
待ち遠しい長寿梅
・「bonsaiyasu」さんの小品盆栽 長寿梅(赤花)
すっかり紅紫檀のとりこになり、bonsaiyasuさんの自慢である「長寿梅」も譲っていただくことに。
今年の花はすでに落ちてしまいましたが、しっかりとした幹が開花したときの美しさを予感させてくれます。お水をぐんぐん吸う姿は、頼もしい限り。
今年は3月があたたかかったせいか、開花も早く散ってしまいましたね。秋にも見ごろを迎えるのでたのしみにしていてください。「長寿梅」は小さな挿し木から育てて、幼木のうちに曲をつけるので、同じものが二つとないのです。5~6月の剪定した枝で新たな盆栽をつくり出すこともできるので、世界に一つだけの長寿梅栽培をたのしんでもらいたいと思います。
うっとりするような赤の花びら。秋の開花が今からたのしみです。
永くいっしょに過ごす秘訣を伺ってみました。
身近に置いて、毎日眺めることがいちばんだと思います。水やりをして、お手入れをして、剪定をしていると、1年5年10年とだんだん幹が太くなり、風格のある盆栽に育っていきます。まずは、水やりを毎日のローテーションにしてみてくださいね。
紅紫壇の花ことばは「変わらぬ愛情」。眺めて、愛でて、これからたくさんの季節をいっしょに過ごしていきたいと思います。
いい季節に迎え入れていただきありがとうございました。4月下旬から5月下旬には蕾がほころんできます。そのあとすぐに実ができて、赤くなる見ごろは9〜12月。落葉もせず、病害虫もつきにくいので、紅紫壇ははじめての方にもおすすめの樹種なんです。