インタビュー

【連載】Instagramとわたし vol.1 〜 刺繍作家・suiminさんの作品記録

minneにおける作家活動に加え、InstagramなどのSNSツールを活用し、ファンの方とのコミュニケーションや活躍の幅を広げておられる作家さんにお話をうかがいます。連載「Instagramとわたし」、第1回目は刺繍作家・suiminさんです。

minneにおける作家活動に加え、InstagramなどのSNSツールを活用し、ファンの方とのコミュニケーションや活躍の幅を広げておられる作家さんにお話をうかがいます。連載「Instagramとわたし」、第1回目は刺繍作家・suiminさんです。

suiminさんの作品ギャラリーをみる


作品を並べて眺めるInstagram

suiminさんの刺繍作品は、どれも世界にひとつの1点もの。週に1〜2つの新作を生み続け、完成前の様子や、完成作品のお披露目・販売予告をInstagramで投稿されています。

制作活動の歴史がここに詰まっていますね。

suimin そうですね、minneのギャラリーとInstagramの投稿に、わたしの制作活動のすべてが収められている気がします。刺繍枠から外したばかりの布を投稿することも多いんです。完成までの過程を見てもらえるのもおもしろいですよね。

Instagramで投稿をはじめられたのは、いつごろですか?

suimin 2016年10月からなので、まだ2年も経っていないですね。minneで作品販売をはじめる前に開設したアカウントです。そのころは、作品の“お披露目”というよりも、作品の“制作記録” という意味で投稿していた気がします。まだまだ「刺繍の特訓」の時期だったので。

お披露目前に「特訓」をされていたんですね。

suimin 独学ではじめたこともあり、とにかく上手くなりたくて一生懸命練習していましたね。本を買って学んで、まずは自宅の本棚の目隠しカーテンに刺繍を施しはじめました。カーテンの上部に図案をうつして、たくさん刺繍していったんです。それがたのしくてたのしくて。

suimin 大好きな「ねこ」をデザインに、オリジナルモチーフの刺繍をようやく完成させて、それを投稿してみたのが、わたしのはじめてのInstagramです。

懐かしそうに眺める、suiminさん。いまの制作活動の、まさに起点と言える、宝物のような投稿でした。

メモリーとギャラリー

「記録」として残すおもしろさをおしえていただきました。

suimin 最近気づいたんですが、モチーフにしているねこの顔がどんどん変わってるんです。どんどんボディもふくよかに、幸せそうに、なっている気がしますね(笑)そういう変化や上達も、Instagramの投稿が記録してくれています。

suimin 絵柄のベースとなる布を貼り付けて、そのまわりを刺繍でかがるスタイルを自分の中で確立できたのも大きかった気がします。どんどん反響をいただけるようになって、ただの「自分の記録」の場所ではなくなっていきました。

「メモリー」の役割以上に「ギャラリー」の側面が強くなってきていますか?

suimin たくさんの方に反応をいただけるようになって今は、フォローしてくださっている方に「こんな作品が完成しました」とお知らせさせていただいている感覚もありますね。特にうれしいのはコメントをもらえること。作品を褒めていただけると、本当に胸がいっぱいになります。なるべく返信は返させていただくようにしていますね。

わざわざコメントを残してもらえることに、共感や感動の大きさが伝わってきますよね。

suimin 1度、海外の方から「日本のやさしさを感じます」というコメントをいただいたことがあったんです。そんなふうに感じていただけて、きちんと伝えていただけるのは、本当にありがたいことですよね。身近なひとに褒めてもらえることもとってもうれしいですが、出会ったことのないひとからのコメントには「お世辞でなく、作品に良さを見出してくれて、時間を割いてコメントしてくれてるんだ!」と、より素直に感動できる気がします。

Instagramで生まれる出会い

suiminさんご自身も、他の方の投稿をチェックしたりコメントしたりされていますか?

suimin そうですね。ものづくりをされている方をたくさんフォローしているので、コメントをさせていただくこともあります。それがきっかけでイベントや個展におじゃましたり。お気に入りの刺繍道具もInstagramで見つけたことがありますよ。

Instgramで見つけたのは、花びらのように広がるシンプルな針山。お気に入りの道具に囲まれて制作をたのしむことも、suiminさんのこだわりです。

suimin みなさんの飼い猫ちゃんの写真の投稿もよく見ています。実際の猫のポーズも参考にしながら、わたしらしい「ねこ」をデザインするように心がけています。

制作活動にInstagramが溶け込み、作品や活動の幅を広げてくれていることがよくわかります。

刺繍が叶えてくれたもの

suiminさんにとって、「刺繍」や「作家活動」はどんなものですか?

suimin 「自分を生き生きとさせてくれるもの」ですかね。たとえば、仕事や暮らしの中の出来事は、どんなにがんばっても報われないときが、ままありますよね。だけど、刺繍は丹精をこめて、頑張れば頑張る分だけ、納得のいくいい作品が仕上がるんです。それに、やればやるほど上達する、それがわたしに向いていたんだと思います。

たくさんの方に作品を求めてもらえたり、手にとって大切にしていただける、というのはうれしいことですよね。

suimin 本当にそうですね、ありがたいです。唯一「これが得意」と思えるものと出会えて、それをたくさんの方に見ていただける。お金を出して、買ってくださる人がいる。それが、ちょっとずつ自信に変わって、「もっと良いものをつくろう!」と思えるので。

そういった意味でも、たくさんの方に見ていただけるInstagramの存在は大きいですね。

suimin そうですね。毎日のたのしみになっていますし、Instagramで見てくださって、minneのお客さんになっていただけて、縁あってお手元にお届けるすことができて。「刺繍」や「minne」「Instagram」と出会えて本当によかったです。

作品づくりの「これから」

今後、新たに挑戦されたいことはありますか?

suimin minneやInstagramを通して、出版のお話などたくさんの機会をいただくことができているので、柔軟にいろんなことに挑戦していきたいですね。いま、新たに制作したいと思っているのはバッグやPCケースなど、サイズの大きい作品なんです。

素敵ですね、どんな作品が完成するのかたのしみです。

suimin その他、「ねこ」をモチーフにしたスマホケースももうすぐ発売予定なので、刺繍作品とはちがい、ひとりでも多くの方の手に届けられるようにがんばりたいですね。

これからのご活躍に、ますます期待がふくらみます。suiminさん、素敵なお話をありがとうございました!

Instagramからも購入することができます

suiminさんが手がける、世界にひとつの刺繍作品。minne・Instagramでチェックしてみてくださいね。

suiminさんのInstagram

プロフィール

Image 21

suimin

手刺繍で、ブローチやポーチの1点もの作品を仕上げる刺繍作家。

【連載】Instagramとわたし
  • Xでポストする
  • Facebookでシェアする