「minne×haco！」ハリネズミさんキットが生まれました。

ドキドキですね（笑）。ハリネズミさんのつくり方はこれまでにも、書籍やワークショップでご紹介してきましたが、今回のキットは今までの経験を元に、より丁寧に細かく手順を説明しているんです。「わかりやすさ」にこだわった分、みなさんにしっかり伝わるといいなと思います。

1年間ワークショップをしてきた中で「どこが難しいのか」「どこに気をつけるといいか」がわかってきたので、それらをすべて反映させました。ただ、ワークショップでは、ある程度のところまでわたしがつくったものを使って、挑戦いただいているんです。このキットは、最初の工程から自分の手でつくることができるので、つくる喜び、愛着もひとしおかなと思います。

工程が多い分、完成に時間がかかると思いますが、空いた時間にちょこちょこ進めることもできるので、すこしずつハリネズミさんができあがっていく様をたのしんでほしいです。あとは羊毛フェルトって、人によって手に取る量もちがうし、刺す角度や回数もちがうので、絶対にみんなが同じものをつくりあげることはできないんですよ。そこもまた、たのしんでもらえたらうれしいですね。

レシピBOOKに書いていないポイントをあげるとするなら、まずは体の芯をつくるときに使う「わたわた」は奥までしっかり針を刺すことです。普通の羊毛とちがって、わたわたは刺したところが硬くなるので、浅く刺すと表面だけが硬くなってしまいます。最終的には隠れてしまう部分ですが、芯をしっかりつくることでより美しいかたちに仕上がると思います。

よく見ないと気づかないかもしれない注意ポイントとしては「毛の流れ」もありますね。お尻に向かって毛が流れるように、毛の布をつけるようにするといいです。

あとわたしは、おなかまわりの毛をふんわり残して、顔と顎の下の毛は短くカットするようにしています。おなかはふわふわがかわいいのと（笑）、顔まわりは毛が短い方がパーツをつけやすいからです。

ハリネズミさんをかわいくつくるポイントはやっぱり「顔」ですね。わたしの好みなのですが、まずは鼻の下のパーツをすべて小さくキュッと寄せること。鼻の下は短く、幅も狭く、顎は薄く、細くしたほうがかわいいと思います。

目もとは、よく見ると「つり目だけどタレ目」にしています。アイラインを入れるときに意識してかわいい目もとのバランスをぜひ、さがしてみてください。他には手足の向き、とくに前足は内股にするとかわいく仕上がります。

最終的には全体の「バランス」が大切です。わたしは納得のいくハリネズミさんを１体完成させるのに、丸１日かかります。特に微調整には大幅に時間を割いており、微調整を重ねることで自分の中のベストな“かわいい”に近づけていくんです。羊毛はすこしずつ足したり小さくしたりと、調整できるところが特徴のひとつ。キットならワークショップのように制限時間もないですし、たとえばサイズを大きくつくりすぎて材料が足りなくなってしまっても100円ショップなどで手に入るので、のんびりとおおらかな気持ちでつくることをおすすめします。

今回のキットはパッケージがかわいいおうち型になっているので、ハリネズミさんが完成したら、ドアやのぞき穴をあけて、おうちとして使用してほしいです。ハリネズミさんのちっちゃい鼻が出る穴とかもかわいいと思います。ハリネズミって、実際には飼うことができない方も多いと思うので、ぜひ名前をつけて、本当のペットのように愛でていただけたらうれしいです。

本当にそうですね。このキットでハリネズミさんをつくっていただいた方には、SNSにぜひ作品をアップしていただけるとうれしいです。わたしもみなさんのハリネズミさんを見たくって。何か、一緒におもしろい企画ができたらいいですね。