ついに映画化された、あの「お弁当」
その見た目のインパクトと、独創的な着眼点。かつて、メディアでも大きな話題を集めた『kaori (ttkk)の嫌がらせのためだけのお弁当ブログ』が、映画になって帰ってきました。主人公を演じるのは、女優・篠原涼子さん。対する、反抗期真っ盛りの娘を芳根京子さんが好演。ふたりをつなぐユニークな「キャラ弁」の裏には、口には出せない娘へのメッセージと不器用な愛情がたっぷりと詰まっていました。
映画とのコラボ作品を
「お弁当」、それは誰かに届けるための想いを込めたものづくり。主人公・かおりさんが生み出すお弁当にも通ずるような、アイデアと愛嬌が詰まった映画コラボ作品がつくれないか…映画公開を前に、5名の作家さんにご相談し、このプロジェクトがはじまりました。
公開に先駆け、作家さんには実際に映画をご覧いただき、それぞれ物語に沿った特別なコラボ作品を考えていただきました。すべての作品に共通しているのは「そこから会話が生まれるような」ユニークなこだわりとあたたかさ。
そして迎えた4月某日、作家さんとともに、主演の篠原涼子さんのもとへうかがわせていただくこととなりました。
実際に見て、触って。
「はじめまして、よろしくお願いします」と篠原さん。一層緊張した面持ちのみなさんでしたが、「どんなものが完成してるんだろう」と篠原さんからこぼれる笑顔にうっとりしながら、現場は笑顔でいっぱいになります。
思わず唸る、こだわりの細部
まずは、「すまいる*工房」さんの「お弁当ピアス」。ポテトサラダの具材やエビフライのタルタルソースのピクルスにいたるまで、その心憎いほどの「細部へのこだわり」が魅力。
右から順に完成していく、お弁当の定番「タコさんウィンナー」。劇中にも、その「つくり方」について語られるシーンがあります。
シーンを回想してたのしみたい
続いて、「みすみともこ」さんの、ミニチュアマグネットを見せていただきます。舞台となる八丈島の雄大な景色も、この映画の魅力。箱の内側には、その八丈島の青い空と海が広がっています。
「食パンをくり抜いたお弁当とマヨネーズが入ってるんです」とみすみさん。
この作品、劇中に登場するお弁当と本当にそっくりなんです。いったい、どんなシーンでしょう?ぜひ映画を見たあと、もう一度見比べてみてください。
とことんまで追求された「質感」のリアル
続いては、「SHINO」さんの本物と見紛うような、おかずのアクセサリーたちです。
ふっくらとしたオムライスを片手に
「片栗グリ子」さんのオムライスのスマホケースは、見ているだけでお腹が減ってしまいそう。
触りたくなる触感
最後は、「3pondS」さんのバッグとポーチです。お弁当に欠かせないおかずたちがプリントされているデザイン。「お弁当入れとしても、ランチのお出かけバッグとしても活用してほしいですね」と3pondSさん。
でんっ! と登場したのは、エビフライのポーチです。もふもふとしたやわらかな素材の衣と、エナメルでできたしっぽ。
物語が起点となったものづくり
実際に映画を見て、笑って泣いて心揺さぶられた結果生まれた、とっておきの作品たち。こだわりと愛がしっかり詰まった、お弁当のようなものづくりでした。
2019年6月全国公開
映画『今日も嫌がらせ弁当』は6月28日全国公開。不器用ながら、大きな愛がたっぷり詰まった母のお弁当づくりと娘の愛おしい成長を、ぜひ劇場でご覧ください。
取材・文 / 中前結花 撮影 / 真田英幸