薄い木材でつくる、モスクワの宮殿
・木はり絵工房きのわさんの「木はり絵手作りキット『モスクワ』」
手元にキットが届きました。ずっと挑戦してみたかった「木のはり絵」。紙のように薄くスライスされた日本製の木材を使用して、立体的な絵を完成させます。
封を開けて、さっそく取りかかります。
キットの中身と道具たち
キットの中には、説明書と天然木のシート、スチレンボード、そして完成作品を飾るための額が入っています。デザインカッター(カッターでも可)とハサミ、カッターマット、木工ボンドは自前のもの。
想像よりも少ないパーツ数に、「これで、あの厚みが出るのかしら」と、ちょっぴり首を傾げたりします。
ゆっくり丁寧にカット
まずは、絵柄の木製シートをスチロール製のボードに貼り付けます。余白はカット。この上に、パーツを貼り付けていくのですね。
パーツにはすべて番号が振ってあるので、1から順にカッターで切り抜いていきます。細かいカーブは慎重に。
木目に沿った箇所は、カットがとてもスムーズです。慣れてくると、紙と同じ感覚で気楽にカットすることができました。次々と完成するパーツを並べるのがたのしい。
すべてカットし終えました。小さいお城がいくつも並んでいるようでかわいいですね。これが、立体的な宮殿になるはず…。
裏側にボンドをつけて、番号順に貼り付けていきます。
パーツを順に重ねる
順番に重ねていくうち、「あれ?このパーツは隠れてしまうけどいいの?」「はみ出してしまうけれど、いいのかしら?」という箇所が出てきます。
そして、「なるほど、これが影になったり厚みになったりするのか」と納得。パーツを重ねるたびに、宮殿が浮き上がり、完成していく様に、心が踊ります。
ー 完成しました。ハガキサイズの小さなボードの上に広がるモスクワの景色。想像よりもずっと立体的な仕上がりに、「できた…」と小さく喜び独り言。これは大満足です。
この素敵な絵柄は、イラストレーター・スズキトモコさんによるもの。きのわさんとスズキさんのコラボレーションのきっかけは、あるコンテストだったといいます。
何度もうれしいものづくり
お二人の素敵な出会いから生まれたキット。「これを自分でつくったんだ」と思うと、なんだかうれしくなってしまいます。完成した途端、「つくるたのしい」が「眺めるたのしい」に。
自宅の壁に飾ってみました。お気に入りのイラストレーターさんの作品で埋め尽くそうと、順に額を飾っているのですが、自分で手を加えた作品を並べるのははじめて。取り付けた瞬間にもやっぱり達成感を味わいます。何度もたのしい木はり絵。1時間程度で完成してしまうので、週末や夜のちょっとした息抜きなどにもおすすめします。
他にも素敵なキットがたくさんあります。
ぜひみなさんもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
文 / 中前結花 撮影 / 真田英幸
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